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カテゴリー「文化・芸術」の記事

2017年9月20日 (水)

デパートでアート

空調完備、食事も買物も出来て、疲れたら休む場所には事欠かない…という訳で、夏場のデパートは私にとっての理想郷(笑)

この夏、催事場で行われた展覧会を観に、あちらこちらのデパートに足を運んだ記録です。

◎8月16日 おさるのジョージ展~「ひとまねこざる」からアニメーションまで (松屋銀座)

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わが家が親子二代にわたって大好きな絵本「ひとまねこざる」シリーズ。毎週土曜日の朝も、朝食後にEテレで「おさるのジョージ」を見るのが慣例です。

でも、作者であるレイ夫妻が、ユダヤ人であったためにナチスからの逃避行を余儀なくされて、必死に守り抜いて持ち出したのがジョージの絵本の原稿だった、という秘話は知りませんでした。
絵本原画やアニメーションの絵コンテの他、実際の逃亡時に夫妻が持っていた書類や手紙なども目にすることが出来ました。
本当に、平和は大切。

8月は、展覧会と連動して、NHKでもレイ夫妻やジョージの特集番組が放映され、ひとまねこざるファンにとっては楽しかったです。

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会場にあった写真撮影コーナー。せっかく、撮影係のスタッフも常駐していたのに、この頃スマホに興味津々の息子が「じぶんでうつす!」と強硬に主張し…謎のツーショット写真が完成したという(汗)

◎9月3日 MINIATURE LIFE展~田中達也 見立ての世界 (新宿髙島屋)

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朝ドラ「ひよっこ」のオープニングで、タイトルバックを担当しているミニチュア写真家、田中達也さんの作品展。

本来の活動は、インターネット上に写真を発表するのがメインとのことですが、会場では写真の他に、実際にミニチュアを並べた作品を見ることも出来ました。

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色とりどりのターンクリップを、キャンプ場のテントに見立てた作品の写真と、その実物。

クスっと笑ってしまうユーモアと遊び心は、作品世界の中だけでなく、タイトルにも存分に発揮されていて、一つひとつ見ていくのがとっても楽しかったです。

ちなみに、この作品のタイトルは…

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「収納下手な食器棚の奥にある世界遺産」

うーん、わが家の食器棚でも、この状況,、時々見られるかもしれないです(笑)

ジオラマ用のミニチュア人形というのが、様々なサイズで多様な姿かたちで作られ販売されている、という事実にもびっくりでした。
生活の中で、自分でもいつも目にしている物たちが、アイデア一つで全然違う様子に変身してしまう「見立て」の面白さを堪能しました。

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私が一番気に入った、というか「これは思いつきませんでした…」と感服したのがこの作品。
見ている側も、たくさん想像力を刺激されて、頭が柔らかくなった思いで会場を後にしました。

◎9月20日 美しき氷上の妖精 浅田真央展 (日本橋髙島屋)

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かつて長く勤めていた職場が近かったこともあって、今でも大好きなデパートの一つ、日本橋髙島屋。
ウィンドウも真央ちゃん一色だったのを目にした瞬間から、胸が高鳴りました!

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正面玄関から入ると、いきなりこの巨大ポスター、ソチ五輪フリーの等身大決めポーズ、大きなモニターでは真央ちゃんのDVDが延々流されているという、ここだけでしばらく足を止めざるを得ない状況が…!(実際人だかりが出来ていた)

ちなみに、流れていたのは2011年全日本選手権のフリー「愛の夢」。
お母様を亡くされた直後の、背中を大きく開けた衣装が痛々しいほど痩せていた真央ちゃんが、演技後に天を見上げて笑顔で小さく頷く姿…
この時、大阪まで見に行ってマスクがぐしょぐしょになるまで泣いたなぁ、と思い出してまた、涙が…

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そんな暑苦しいテンションで向かった会場でしたが、中に入ると同じ様に目頭を熱くしている人がたくさんいました~、ご同類!(笑)

出場したオリンピックの衣装はすべて展示されていましたし、バンクーバー五輪の銀メダルも、世界選手権のたくさんのメダルもずらりと並んでいて、充実の内容で大満足でした。

ずっと見続けているファンにとっては、もどかしかったり苦しかったり切なかったり、そんな思いもたくさん味わった歳月…
でも、本当に真央ちゃんと同じ時代に生きて、選手生活をリアルタイムで伴走できたことは幸せだったと、改めて思った次第です。

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セーヴ・ザ・チルドレンへのチャリティーでもあるグッズがまた、秀逸!
歴代の衣装イラストの再限度の高さと愛らしさに、クリアファイルとショッピングバッグを購入してしまいました。

2017年9月13日 (水)

九月文楽公演 玉藻前曦袂

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国立劇場で、文楽九月公演夜の部「玉藻前曦袂(たまものまえあさひのたもと)」を鑑賞してきました。

東京では43年ぶりに上演される場面もあるということで、満員御礼の札がかかる場内も熱気が満ちていました。

物語は、インド、中国、日本の三国を股にかけて、国家転覆を図る怪物「金毛九尾の狐」が暗躍する、というもの。

帝の寵愛を受ける美しい玉藻前を食い殺し(!)その姿に化ける妖狐。
その体からは怪しい光が放たれる…というのが、絶対読めない、書けない、難読漢字の題名の由来です。
現代文明の力で(笑)舞台上でもピカーっとお人形が光っていましたが、昔はロウソクの灯でもかざしていたのだろうか…

悪い狐を退治できるか?というわかりやすい主題で、一大スペクタクルが繰り広げられる面白い演目でした。
狐の他にも、死装束をまとった姉妹が、負けた方が死ぬという約束で双六の勝負をするという、タランティーノが見たら大喜びで映画化しそうなシチュエーションがあったり、どの段もいちいち濃くて、見ごたえたっぷり。
夢中で観ているうちに、4時間があっという間に経ってしまった、という感じでした。

特設サイトにも紹介されていますが、しめくくりは、国立劇場では昭和49年以来の「化粧殺生石」という一幕。
イヤホン解説では「宝塚のグランド・フィナーレのような」と形容していましたが、物語のあらすじとは離れて、七化けと呼ばれる人形の早変わりを、三味線太夫5名ずつの熱演と共に見せてもらいました。文字通りのボリュームたっぷり、でイヤホン解説の声がかき消されるほどでした。

この、次から次へと人形を変え、ご自身の裃まで早変わりする七変化も凄かったし、物語の中で繰り返される、妖狐が玉藻前に(あるいは逆に)瞬時に変わる瞬間というのが、もう…
どんなに目を凝らしても魔法にしか思えない、本当のメタモルフォーゼとしか言いようのない驚きで、今回の公演は私にとっては、人形の桐竹勘十郎さんにつきる、という感じでした。

息子と毎日観ているEテレ「にほんごであそぼ」では、犬やタヌキの人形(手作りだそうです)を自在にあやつり、イソップ物語や昔ばなしを楽しく見せてくれる勘十郎さん。
同じ動物でも迫力が別レベルでした。
技術、体力、様々な要素の充実がかみ合ってこそ、演じられるのが肉体の芸術なわけで、この機に劇場に足を運べて本当に良かったです。

2017年8月26日 (土)

髑髏城の七人 Season鳥

劇団旗揚げから三十数年が経っているとのことですが、私には今に至るまでご縁がなかった(正直、食わず嫌いもあった)、劇団☆新感線の舞台。

とはいえ、凄いんだ!必見なんだ!という評判は、長年にわたって周囲にこだましていた訳で…
冥途の土産に一度は足を運びたいものだ、と思っていましたら、話題の舞台「髑髏城の七人」を鑑賞する機会が巡ってきました。

ニュースの現場にもなっている豊洲、ウォーターフロントの吹きっさらしに、こんな風に劇場「ステージアラウンド東京」が佇んでいます。

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人気作、話題の公演だけあって、先に足を運んでいたお友達も多く、絶賛の声とあわせ
「劇場のまわりは、本当になんにもないから!」
という情報をもらっていたので助かりました(しかし想像以上だった…人の気配のない豊洲市場の建物も、何だか異様な雰囲気でした…)。

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花鳥風月、バージョン違いの出演者と演出で、円形の客席を360度舞台が取り囲むという、斬新な上演スタイル。
ファンでなくとも、お祭り騒ぎのワクワク感が高まります。
友人に誘われて足を運んだのは、第二弾となる「鳥」公演。阿部サダヲ、森山未來、早乙女太一、松雪泰子などが主なキャストです。

初めての出会いというのは後にも先にもないのだから、こうなったら中途半端な予備知識はナシで、真っ白な状態で体感しよう!と決め、あらすじも何も知らない状態で鑑賞。

事前情報を入れなさ過ぎて、「客席が動くステージアラウンド」の意味を全然理解しておらず、上演開始後に“ゴトンッ”とイスが動くのに驚いてしまったのは、お恥ずかしい限りでした(汗)
客席の方が回っていくことで、舞台装置の転換を待つ必要もなく、移り変わる場面を次々に楽しめる斬新な劇場だったわけで。

暗転の間も絶え間なく動き回る俳優たちと、プロジェクションマッピングの演出もあり、ノンストップで観ている側もストーリーを共に駆けていく感じで…
なるほどこの手があったのか、と興奮しました。

この人物が実はこういう人でした、この出来事は実はこういうことでした、と、繰り返されるどんでん返しの一つひとつに、心地良く驚かされ、物語の世界にぐいぐいと引き込まれ。

メインキャストはもちろん、池田成志や梶原善ら、脇を固める舞台役者がさすがの手腕で、笑って泣いて、鳥肌が立って。
躍動する身体の放つ魅力ってすごいな、と改めて演劇の魅力を感じました。

興奮の極みでさらに追い討ちをかけられたのが、終演時のカーテンコール。
それぞれの役者が、各々の見せ場の舞台装置を背景に、観客の拍手を受けるのです。

役者が次々に登場してくるのではなく、観客の方がそれぞれの名場面を回転して巡りながら追想していくわけで、映画のエンドクレジットならともかく、通常の舞台では絶対に不可能なこと。

一切の余白をなくしたサービス精神で、これでもか!というほど楽しませてくれるこってり感の気持良さは、病みつきになるのもよくわかります。

初演から20年以上、新しいキャストで趣向を変えて上演され続け、その都度観客を魅了しているという「髑髏城の七人」。よく考えたら、このスタイルは日本の伝統芸能そのままで、「いのうえ歌舞伎」とはよくぞ言った。

新しく、魅力的な世界の扉を開けることが出来て、同行者と「なんと価値あるお金の使い方!」と大満足で家路に着いたのでした。

2017年8月 8日 (火)

大相撲夏巡業~渋谷青山学院場所

空前のブームで、国技館のチケットがなかなか取れない大相撲。
本場所が無理なら巡業に行けばいいじゃない…とアントワネット様のようなことをひらめいて、8月8日、家族で「渋谷青山学院場所」を見に行ってきました。

風向きのせいでのぼりの文字が裏返ってしまい痛恨の写真…

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青山学院記念館(体育館)に向かうと、R246には寄せ太鼓の音色が響いており、否応なく気持が高揚します。
学食も券売機はクローズで、ちゃんこのついた特別メニューのみ。
その上パーテーションで区切られた一角が力士用の食事処になっていて、関取がトレイに並んだランチを召し上がっている様子を窓越しにチラ見出来てしまうなど、蔦のからまるチャペルで有名なキャンパスが、この日ばかりは相撲一色、でした。

170808sumo4チケットと併せて申し込んだ特製弁当の中身はこんな感じ。コロンバン製の記念クッキーは日付入りの特製缶に入っていました。

巡業は、朝から行けば幕下の稽古と並行して行われる関取との握手会なども参加できると聞いて通勤ラッシュに揉まれて出かけました。
その甲斐があり、握手させていただいたり(その手の平の分厚いことといったら…)息子を抱き上げていただいたり、本場所では有り得ないほど身近に触れ合うことが出来て、有頂天の時間を過ごしました。

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お相撲さんは、格の上下に関わらず皆さん子どもに温かく、「気は優しくて力持ち」という言葉がぴったり。大きな身体に圧倒されながら(…トトロ感、ハンパない!)と失礼な思いが頭をよぎる(笑)

しかし、土俵の上ではその身一つで、目の前の相手を倒すことに賭けているのが力士。
そのことがひしひしと伝わって来たのが、取組み前の激しい稽古でした。

黒いまわしをつけた幕下の稽古から、白いまわしの関取へと順を追って猛稽古が続けられます。
終盤、息を吞むほどの迫力で延々と続けられたのが、若手の注目力士、阿武咲に白鵬が胸を貸したぶつかり稽古。
跳ね返されて、土俵に転がる阿武咲を足蹴にしながら、鼓舞するように観客の拍手をうながし、何度もなんども向かって来させる横綱のラスボスぶりと言ったら…

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稽古が進むにつれ、疲れて朦朧としてきたのか、すぐには立ち上がれない阿武咲の髷を、片手でつかんで引っ張り上げるのには啞然としてしまいました。
全身が土俵の砂にまみれ、しまいには髷もほどけてざんばら髪になった阿武咲…
その姿は、立派なお相撲さんから異形の何かに変身してしまったようで。

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(↑こちらの写真は日本相撲協会のTwitterから拝借)
テレビで見る土俵の数分、数十秒の陰に、ここまで厳しい時間の積み重ねがあったか…と、強烈な印象が残りました。

稽古がお昼で終わった後、土俵上ではちびっ子相撲やら、相撲甚句、初切、呼び出しさんによる櫓太鼓の打ち分け実演など、巡業ではお約束のあれこれが披露されました。
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正直なところ、取組そのものは「怪我のないようご安全に」という空気が感じられないでもなかったですが、土俵入りも三役揃い踏みも弓取り式も見る事が出来て、感激でした。
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嘉風―琴奨菊の取組。いわゆる「琴バウアー」もこの目で見られました(イナバウアーは体を反らすことじゃなくて、足の形のことなんだけどね…と一言付け加えずにはいられませんが)。

相撲甚句の終盤に
「我々が発った後も、お家繁盛、街繁盛、悪い病が流行りませんよう…」
という意の一節がありました。
初めて見た巡業は、大相撲はやっぱり、勧進興行という起源に根ざしていることを実感させられるものでもありました。

かつて大騒ぎになった不祥事の数々も、そういう視点から捉えると腑に落ちるし、そんなことまるでなかったかのように人気が再沸騰していることも、そりゃそうだよ、やっぱり相撲って楽しいもの…と、深く納得した次第。 

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一期一会の移動遊園地のような祝祭空間。
弓取り式を見届けて帰路につくと、チャペルのあるキャンパスの中庭ではすでに、次の巡業先へ向けての移動準備が着々と進められ、幕下のお相撲さんたちが忙しく立ち働いておられました。

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朝のうちは、威圧されたかモジモジしてしまい、逆に関取から大きな手で頬を撫でてもらっていた息子(せっかくの心遣いも“痛かった…”とオカンムリ)。
帰り道ではすっかり気が大きくなって、駅へ向かう道で浴衣姿を見つけると、駆け寄って自分から握手を求めるほどになっていました。

ただよう鬢付け油の香りは「おすもうさんはくすぐったいにおいがする」とのことでした。貴重な体験、ずっと覚えてくれていたらいいと思います。

2017年6月 3日 (土)

大英自然史博物館展

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この春の上野界隈は、観に行きたい展覧会があれもこれもとあったのですが、足を運べたのは「バベルの塔展」とこちら、国立科学博物館の「大英自然史博物館展」。

初来日という始祖鳥の化石をはじめ、巨鳥モアの骨格標本やらエジプトで見つかったという猫のミイラやら、貴重な展示の数々に、世界は不思議に満ちている…とワクワクしながら鑑賞しました。

170603ueno2館内の展示物はほとんどが撮影OKでした。
息子には、学術標本よりはモニターに映し出されていたCGアニメ(夜、誰もいない大英博物館の中を、生き返ったモアや魚竜が動き回るという、よく出来た短編)がウケており、おかげで大人はじっくり好奇心を満たすことが出来ました。

常設展にも興味津々だったのですが、さすがに4歳児の気力体力に限界が来て、「地球館」のみ鑑賞。しかし、巨大空間にぎっしり佇む剥製たちを観られただけでも十分、満足でした。

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このコレクション、元々は個人のものだった、というのが一番のびっくりポイントだったりする…人間の探求心ってすごいなあ。

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二階建てになっていて、足元の床から剥製さんを見下ろすことも出来ます。前から一度来たいと思っていたスポット、次はゆっくり常設展を観て回ろう…と思いました。

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この少し前、幼稚園の遠足で訪れた「八景島シーパラダイス」。剥製も標本も凄いけど、生き物の命が躍動する様子もやっぱり、感動的です。

2017年5月21日 (日)

氷艶2017「破沙羅」

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歌舞伎とフィギュアスケートが融合するという「氷艶」公演のニュースを初めて目にした時、自分にとっての大好物2つがまさかの融合!という現実に、うれしさよりも驚きが先行してしまった私。

最初、なんとなく頭の中に思い描いたのは、リンクの中に舞台を作って、歌舞伎舞踊とスケートを同時にやったりするのかな…というイメージ。
チケットは早々に入手したものの、神話の世界と歌舞伎の登場人物が一つの世界で戦いを繰り広げる、というあらすじもまったくピンと来ず…
「“和”っぽい感じにまとめてみました~」的な、中途半端なアイスショーだったらイタイなぁ、という心配が拭えませんでした。

それが、どうやら前代未聞の何かを目にすることになるかもしれない、という予感に変わったのは、公演一ヶ月前くらい。
SNS等から伝わってくる情報で「歌舞伎側の出演者が、深夜のリンクでスケートの練習に励んでいる」ということを知ってからです。

期待に胸を膨らませながら、迎えた当日。昼の部を観るのに先立ち、原宿のレフェクトワールでブランチをいただきました。

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京都のル・プチメック運営のお店。絶品のあんトーストでしっかり腹ごしらえをして、いざ代々木第一体育館へ!

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ジリジリと夏のような日射しが照りつける中、袷の訪問着に身を包んだご一行と、防寒具を入れた大きなバッグを持ち歩く人々…
会場周辺からしてすでに「歌舞伎×アイスショー」の融合そのものだったという(笑)

そして、リンクサイドに座った私の目の前に、その後繰り広げられた光景は…
確かにたしかに、「想像も限界も、あざやかに 超えていく」のキャッチコピーにウソはありませんでした。
氷上を見つめていた視線の遥か上、空中から荒川さんが浮かんで登場したオープニングから、度肝を抜かれっぱなし、血が沸き立ちっぱなし!

スケートファンのツボを押さえた配役、演出にも大満足でしたが(やっぱり大ちゃんのペアのお相手はアッコちゃんが最強、とか)、特筆すべきはやはり、自分達の芸をがっつりアイスショーの世界に寄せてきた歌舞伎役者の奮闘ぶりで…

スケート靴で六方、踏むの?踏んじゃうの?ホントにやったー!
スケート靴で毛振り、振るの?振っちゃうの?ホントにやったー!

…一事が万事この調子。
易々と、こちらの拵えた限界を上回ってくる演者さん達を観ていて、どれほどの努力が費やされたのか…(しかも公演はたったの三日間…)と、心底感動いたしました。

現役時代にジャンプが不得手で、成績は伸ばせなかったスケーターの面々が、伸び伸びといきいきと、氷上で役を表現している姿に、ここには回転不足もエッジエラーも関係ないよね、思いっきり楽しく滑っていい場所なんだね…と、じわり胸が熱くなりました。

DRUM TAOの和太鼓演奏も大迫力で、重低音が響く中でのクライマックスの大立ち回りは、「マッドマックス怒りのデスロード」級の興奮が。
その後、幕切れへのなだれ込み方は一転して歌舞伎の様式美。

以前から様々な形で思い知らされていたことではありましたが、どんな新しいものを取り込んでもしっかり歌舞伎の世界にまとまってしまう、伝統芸ならではの懐の深さを再発見しました。
何だか、すごいモノの誕生に立ち会ってしまったぞ、という興奮と共に帰路についたのでした。

★8月27日(日)にNHK・BSプレミアムで放映があるそうです!全国の、たくさんの人達に観ていただきたかったのでこれは朗報!

2017年5月 6日 (土)

「バベルの塔」展

夫の職場は9連休、でも息子の幼稚園はカレンダー通り…ということで、遠出の旅に出るわけでもなく、のんびり過ごした今年のゴールデンウィーク。

お天気にも恵まれた憲法記念日は、家族で上野へ出かけました。

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夫と私のお目当ては、前売り券を買って楽しみにしていたブリューゲル「バベルの塔」展

上野駅は展覧会に併せてこれでもか、のバベル推し。飲食店の「バベル盛り」コラボ企画にも若干、そそられましたが、せっかくの五月晴れだったので上野公園でサンドイッチ等を広げました。
この時期ならでは、の気持ち良いランチで腹ごしらえの後、交代で息子の子守りをしながら東京都美術館へ。

当日は、公園の噴水広場前で「子どもブックフェスティバル」が開催中なのを事前にチェック済。本当に助かった(笑)
絵本作家の方々が直々に読み聞かせやおはなし会を開催しているコーナーもあり、息子は息子で存分に楽しんでいました。

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…当然、手ぶらでは帰れるはずもなく、新幹線の絵本を買わされることにはなりましたが…(交通新聞社のブースでは、電車の運転手さんの帽子をかぶれるサービスあり)

オランダのボイマンス美術館からやって来た、ブリューゲルや同時代の作品を観られる今回の展覧会。
ぶっ飛んだ奇想の版画に登場するモンスター(キモカワイイ、の元祖か?)たちが都美術館の回廊を彩っていました。

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一番左、「大きな魚は小さな魚を食う」という諺を元にした版画に登場する愛らしい魚人さんは、ゆるキャラ化して展覧会の公式マスコットとなっていました。

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…特に感想はないです

展覧会の主役である「バベルの塔」。

どれほどスケールの大きな構図(高さ推定500m超!)に、どれほどの情報(塔を取り巻く情景、建築機材や働く人々など)が詰め込まれているか…絵にまつわるたくさんの解説を目にした後で、やっと実物と対峙すると

「それだけのことを、こんな小さな絵の中でやってのけたの!?」

…と、ひたすらブリューゲルの凄まじい超絶技巧に感服するしかありませんでした。

近くに展示されていた、300%の拡大再現図との間を3往復したものの、目がチカチカして実物の細かすぎるディテールを捉えきれなかった、視力の衰えが情けなし。

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こちらは上野駅構内に展示してあった、東京大学レゴ部作成のレゴブロック製バベルの塔。

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2Dの絵画では不可能な「上からのぞき込んで見る」という楽しみ方も出来て、こちらも大変な見応えがありました。

天に届くほどの塔を作ろう、という人間の傲慢さに神が罰を下し、お互いの言葉を通じなくさせてしまったため、塔の建築は頓挫した…という、旧約聖書の物語がモチーフになっている「バベルの塔」。

でも、緻密な絵の世界にぐーっと入り込んで、石灰の粉まみれになり、重いレンガを巻き上げ機で運ぶ所業の一つひとつを見ていくと、ひたむきに目標に向けて頑張っている人々にむしろ愛着が湧いてきて。
これを、身の程知らずの傲慢だと断じて鉄槌を下すとは、神さまもなんと残酷な…と、そんな風に思えてきてなりませんでした。

さて、連休中のもう一つのお出かけイベントは、こどもの日に行った幕張メッセの「プラレール博」。

親子連れで大盛況の会場で、興奮のあまり制御不能になる息子を追い回すのにかなりのエネルギーを使いましたが、これでもか!と広げられつなげられたプラレールの膨大な量に圧倒されました。

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いずれにしても人の手ってすごい、ということを実感させられた日々でありました…

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タ〇ラトミーのマーケティングに次々と調略されている息子(涙)
他の子どもたちは静かに見ているキャラクターのプロモVTRの前で、延々ロボットになりきって謎のアクションを繰り返しておりました…親子で異世界に没入したG.W.であった(笑)

2017年2月22日 (水)

ティツィアーノとヴェネツィア派展

友達からの嬉しいお声がけで、久しぶりに上野の東京都美術館へ足を運んで来ました。

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お目当の展覧会は「ティツィアーノとヴェネツィア派展」。

鑑賞の前に、久しぶりの再会を祝して、美術館内のレストラン「IVORY」でランチを。
優雅な静けさと明るい清潔感のある空間で、ゆったりとおしゃべりも食事も楽しむことが出来ました。
メインに選んだ舌平目も、ブランチコースに追加オーダーしたデザートのモンブラン(レモン風味!)も、美味しいねえ…と二人してしみじみ、声に出さずにはいられませんでした(笑)

約1年ぶりの再会で、話は尽きることがなかったのですが、今日の目的を忘れちゃいけない、と展示室へ。

15~16世紀のヴェネツィアの円熟期に描かれた絵画の数々。
期間と地域を限定して、主題ごとに整理された展示内容だったので、同時代の画家たちの中でいかにティツィアーノの画力が群を抜いていたか…
「画家の王」と呼ばれるに至ったその凄さが、素人目にもよく伝わってきました。

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館内に掲示してあったのを読んだらとても充実した内容で、係の方にお願いして分けていただいたジュニアガイド。
「本来はお子様のみの配布ですが、部数に余裕がありますので…」とのコメント付でいただきました。

思えば、都美術館は去年春の若冲展を観に来て以来。
美術館前に出来た長蛇の列に、熱中症対策の給水所まで出来ていた状況を思い出すと、なんと今回は贅沢に絵と向きあえたことか(苦笑)

若冲展で思い出すこと。行列に並んでいた時に、近くで高齢の男性が体調を崩してしまったようで、館内から係の方が飛んで来るのを目にしました。

用意された車椅子で館内に移動していく際、私たちの横を通り過ぎたので、意識ははっきりしていた男性が

「連絡する家族はおりません。私は一人です」

と、大きな声で受け応えする声が否応なく耳に飛び込んできました。
私は一人です、というその言葉が、何だか胸に刺さってしまって、今でも記憶に残っています。

年を重ねた先に、それは私にも待っている行く末かも知れず。
きれいなものを観に来るのでもとにかく健康第一、体力一番なのだなぁ…と、妙にしみじみしてしまった出来事でした。(でも、美しいものと出会う感動はきっと、寿命を延ばしてくれそうに思います!)

2017年2月12日 (日)

二月文楽公演 曾根崎心中

昨年の今頃、毎週の放送を待ち焦がれて楽しみに見ていたNHKドラマ「ちかえもん」。

松尾スズキ演じる近松門左衛門の「曾根崎心中」誕生秘話…という名目で、元禄の世の登場人物が劇中で70年代フォークを歌う、という破天荒な演出。
そんなアホな、と笑わされていると、突然

「なんで皆、あないに息苦しい生き方せんならんのやろ…。己の生き方貫いてるようでいて、結局世の仕組みにがんじがらめにされとるだけや。」

と、時代物の芝居を楽しむ上で理解に欠かせない、封建制の価値観に縛られた当時の人々のしんどさがズバリ言い表されハッとしたり。色々な意味でたまらない面白さと深みがありました。
その後、芸術祭優秀賞や向田邦子賞などを受賞したのも納得です。

ただでさえ人気の高い演目が、ドラマ効果もあり、昨年の公演ではチケット瞬殺…
そしてこの2月公演は、国立劇場開場50周年記念で「近松名作集」の三部制。やっとやっと、念願かなってちかえもんの(違)曾根崎心中を生の舞台で観ることが出来ました。

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1等席の割にはかなり後方で、手代徳兵衛が心中の覚悟を確かめあうため、縁の下で遊女お初の素足を喉元に押し当てる、という有名なシーンは「足…あし?どこだ?」となってしまったのがちょっと残念…
視力の衰えを素直に自覚し、これからはオペラグラスを調達します…

文楽は、人形、太夫の浄瑠璃、三味線の三業が絡み合い、観る者を異界に誘ってくれる芸能ですが、今回は特に、死に場所と定めた天神森へ連れだって行く二人に重なる三味線の音色がドキドキ、胸の動悸を伴奏しているみたいに聴こえて、強烈な印象でした。

絶命の瞬間の一歩手前、徳兵衛がお初に刃をかざすところで幕切れとなりましたが、もう逃れようもなく定まってしまった二人の運命が切なく…

「死んで物言えん二人の思いを浄瑠璃で伝えて何が悪いんや!」

という、ドラマの中での近松の絶叫が脳裏によぎりました。

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Eテレ「ピタゴラスイッチ」の名物コーナーでも、最近お人形と若手人形遣いさん達が登場。ぐるぐるぐる、ぐるぐるぐる、と体操する姿、本当に愛らしいです!

2016年12月16日 (金)

十二月大歌舞伎 第三部

最低気温3℃と厳しく冷え込んだ金曜日。
クリスマスイルミネーションで、普段よりさらに華やかさを増した夜の銀座へ繰り出しました。

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6時を知らせる和光の時計も、冷たく冴えた空気の中でひときわ輝いて見える…
でも、これからもっともっと綺麗なものに会いに行くんだもんね、と目指すは歌舞伎座。

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今月の歌舞伎座は三部制で、新作あり時代物あり舞踊ありとバラエティ豊かなラインナップです。
舞踊の二本立てとなった夜の部は、愛しの玉三郎様出ずっぱり&滅多に舞台にかかることのない「京鹿子娘五人道成寺」が登場。
居ても立っても居られず、タガが外れて一等席を奮発してしまいました(笑)

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最初の演目「二人椀久」で、椀屋久兵衛を踊る中村勘九郎丈が花道に登場した時のうれしさといったら。

歌舞伎は、遠目に観ても十分に堪能できる、お安い席でもそれゆえの楽しみ方がちゃんと出来る芸能です。

でも、至近距離で衣装の細部や小道具をじっくりと観ると、帯の刺繍の質感なんて、それだけでも目が離せなくなりそう。
間近に俳優の表情を観察することで、何というか「…あぁ、この人たちって本当に人間なんだな…私と同じ人間なんだな…」と、当たり前すぎることを再確認してまたときめくという(笑)

「京鹿子娘道成寺」はこれまでも何度も観たことがありますが、五人で踊る道成寺というのはどんなことになるのか想像もつかず…

勘九郎、七之助の中村屋兄弟に、若手女形として躍進中の梅枝、児太郎を加え、それぞれがしっかりときっちりと、持ち場を見せ場にしていて。
本当に豪華で華やかな、レビューのようにワクワクさせてくれた1時間でした。

終盤の鐘入りでは、早変わりをサポートする裃後見のお弟子さんたちも五人分登場、ということで、文字通り舞台の上が盛りだくさん。目が二つじゃ足りないよ~という感じ(笑)

そして、一世代下の女形4名を従えて、やっぱり一人だけ色々な意味で次元が違う、坂東玉三郎という俳優の奇跡!
センターにいる人が、ちゃんと一番きれいで、ちゃんと一番巧いということ。当たり前のように求められるそのことを、生身の老いも疲れも抱えながら、背負い続けるというのはどれほどのことか。
この人と同時代に生きて、同じ劇場で時間をともに過ごせることのありがたさよ…と、いつも私は胸がいっぱいになってしまうのです。

今年は振り返ってみると6回、年の半分も歌舞伎座に足を運ぶことが出来ました。
歌舞伎はいつも、人間の力の素晴らしさを実感させてくれる。来年もたくさんの元気をもらいに劇場に行きたいと思います。