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カテゴリー「文化・芸術」の記事

2018年11月10日 (土)

日本美術展覧会

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「改組 新 第5回 日本美術展覧会」というのが正式名称ですが、「日展」という呼称の方が、よほど通りが良いかと思います。
本年度の日展に、昨年に引き続き義父の油彩画が入選したということで、めでたいめでたい…と親族一同で鑑賞してきました。

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会場は六本木の国立新美術館。近くで見つけたお店のランチタイムに滑り込み…本来おつまみメニューと思われる渦巻きソーセージに、息子はご満悦。

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館内は撮影可、彫刻作品の一部については、視覚障害者が直に触れて鑑賞することも出来るとのこと。
他にも日本画や工芸美術等、普段はなかなか目にする機会がない分野の芸術にじっくりと触れることが出来ました。

美大で油絵を学んだ後、一般企業に就職する道を選んだ義父が、様々な経緯の末に再び絵筆を取って、日展入選を果たしたのは還暦を過ぎてからのことでした。

その後、脳出血で倒れ身体が不自由になりながらも、利き手は無事だったということで、再びこの日展の出品作家になることが義父の大きな目標だったのです。
昨年、その夢が叶った時は、義父の努力はもちろんですが、支え続けた義母の苦労が報われたことが本当に嬉しかったです。

10月から始まったNHKの朝ドラ「まんぷく」に今、かなりはまっているのですが、要潤が演じている、どんな状況にあっても絵描きであることをやめられない主人公の義兄とその一家の描写は、時折身につまされるところがあります。

膨大な作品群を鑑賞しながら、1つ1つにそれが完成するまでの長い時間とドラマがあるのであろうなあ…と、思いを馳せた次第です。

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秋の日は釣瓶落とし、という言葉を実感する季節の到来。イルミネーションの季節も目の前。

2018年10月 8日 (月)

芸術祭十月大歌舞伎

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10月8日、体育の日に「十月大歌舞伎」夜の部を鑑賞。
祝日とあって、歌舞伎座の正面玄関には日の丸の旗がはためいていました。

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横断歩道を渡ったお向かいにあった、群馬県のアンテナショップ「ぐんまちゃん家」が移転して、こんなベーカリーが跡地に出来て大にぎわいでした。
いつの間にやら、都内はどこもかしこも「俺の」がついた店だらけ…俺の、俺の、って「タイガー&ドラゴン」を歌いたくなります(笑)

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今月の歌舞伎座は、十八世中村勘三郎七回忌追善の興行。ロビーでは遺影の前に香炉と花が手向けられていました。

訃報を聞いた時にお腹の中にいたわが家の息子も5歳になり、Eテレの「にほんごであそぼ」では、息子の勘九郎丈、孫の勘太郎くんに楽しませてもらっています。

新しくなった歌舞伎座に、この人が立つことはなかったという事実が未だに信じられないですが、それでも歌舞伎は続き、残された者たちは(舞台の上でも客席でも)今を生きている。思い出を抱きしめながら、前に進んでいる。
そのことをしみじみと感じた夜でした。

演目は

一、宮島のだんまり
二、義経千本桜 吉野山
三、助六曲輪初花桜

「だんまり」とは、舞台設定が"真っ暗闇"というお約束の下、登場人物たちが手探りで動いている様子をパントマイムのように演じる場面。
豪華な衣装で立ち並び見得をきる、役者の顔ぶれを楽しむ演目ですが、私、このだんまりを見るとどうしても、ドリフのコントを連想してしまう悪癖が…こみ上げる笑いをこらえながらの鑑賞になってしまいます。志村、後ろうしろー!

吉野山は、静御前の玉三郎様にひたすらウットリし、合間に(こら)勘九郎さん、素敵になったなあと親戚のおばちゃんモード発動。

今回、最大のお目当てだった仁左衛門様の助六は、期待を裏切らない格好良さでした。揚巻の大役に挑戦した七之助さんも品良く美しく。通人里暁の彌十郎さんが、空の上の勘三郎に語りかける趣向には涙腺が決壊…

そして、今回三つすべての演目に出演した巳之助丈の奮闘ぶりに、実は一番感動したのでした。1つ1つの所作に気持ちがこもっているのが伝わってきました。
本来なら、勘三郎の追善に最も奮闘したかったであろうお父上、三津五郎丈の代わりに…その思いが伝わってきて、三津五郎ファンの一人としても感激。

なくなったものがあれば、育っていくものもある。続いて行くことのありがたみを実感しつつ、しみじみと帰路につきました。

2018年9月24日 (月)

GOING TO A GO-GO

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私の人生のBGMに欠かせない、郷土の誇り(笑)クレイジーケンバンド。
昨年は結成20周年、今年はデビュー20周年と、お祝いモードが続いています。
一年前の赤レンガ倉庫前のスペシャルLIVEの記憶も鮮やかなうちに、今年は横浜アリーナで記念のLIVEがありました。

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この頃はコンサート会場に足を運んでも、物販エリアに足を向けることは滅多にないですが、レコードジャケット型のパッケージに魅かれ、久々にTシャツを購入。(すぐ開けて着てしまったけど…)

わが家の夫婦が結婚した年に結成されたCKB。メジャーシーンに登場した横山剣さんの音楽を愛聴するようになったのは、2002~3年頃のことだったと思います。

夫の転勤で遠く離れることになった横浜を、曲を通して懐かしんだりもしましたが、剣さんとの出会いで一番良かったことは、目の前の現実がイケてなかったら、妄想でいくらでも自分の気分はプロデュースできるんだ、ということを教わったこと。

音楽が、香りが、料理が、記憶が、いつだっていくらだって別世界にワープさせてくれる。
様々な名曲が伝えてくれたこのメッセージで、「自分のプロデューサーは自分」「自分のパトロンは自分」という考え方を身につけられたことは、本当によかった。

剣さん自身も、描いた夢と現実の生活の折り合いをつけながら、中年に差し掛かるまで様々な道を歩いて来た人。
曲の歌詞にも、見えないオーケストラが奏でるBGMで自分を鼓舞する、というくだりがありますが、今回のステージでは、スペシャルバージョンでオーケストラが登場!
管弦の響きをバックに歌い上げるバラードを聴きながら、夢が夢じゃなくなった時間を目の当たりにして、涙が抑えきれませんでした。

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ステージ後半では剣さんの愛車もステージに登場。バイクの排気音を轟かせながらこのスロープを駆け上ったり下ったり。

人生は気紛れ 思いも寄らぬ出来事に
心がとっちらかっても

それを楽しもう 予定通りじゃつまらない
なんとかなるだろう

トンネルを抜けた途端に
窓いっぱい海だよ

最新アルバム「GOING TO A GO-GO」で私が一番気に入っている曲「そうるとれいん」が演奏されなかったのはちょっと残念だったけれど、この歌やあの歌を口ずさみながら、私もまた歳月を重ねていきたいです。

2018年9月11日 (火)

没後50年 藤田嗣治展

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東京都美術館で開催中の「没後50年 藤田嗣治展」を観てきました(10月19日より京都へ巡回)。

画学生だった時代から、フランス人「レオナール・フジタ」となって没するまで。
画家の生涯を、年代ごとに並べられた画業と共に追っていくと、どんな才能を持った人でも、その人が生きた時代の、歴史のうねりと無縁ではいられないのだ、ということをひしひしと感じることが出来ました。

日本画を知っている私たちにとっては馴染み深くても、当時の西洋の人々にとっては、面相筆で描かれた細い輪郭線は、どれほどの超絶技巧として受け止められたことか…
有名な乳白色の下地の美しさと相まって、実物を間近に目にすることで改めて感服しました。

「ジュイ布」と呼ばれるフランス更紗をモチーフにした連作では、一昨年、18世紀の西洋更紗を集めたトワルドジュイ展を観た時のことが思い出され。猫たちを描いた絵の前では、アニメでもないのに鳴き声が聞こえてきそうな躍動感に口アングリ。

…そして、藤田の人生に決定的な楔を打ち込むことになる戦争画(展覧会では、あえて作戦記録画と表現していました)。
「アッツ島玉砕」の実物の前に立った時には、比喩でなく実際に、背筋がぞわりとしました。現実にはあり得ないほど折り重なった人、人、顔、顔。
もはや絵筆が勝手に熱狂して、戦場を舞台に神話の世界を「描いてしまった」ような。その絵の力がどのように人心に作用したか、容易に想像がつきます。

「私は、世界に日本人として生きたいと願う。それはまた、世界人として日本に生きることにもなるだろうとも思う。」

藤田嗣治自身が語ったこの言葉が、結局は実現されることがなかった史実を思うと、まったく、戦争なんてろくなもんじゃない…こんなに美しい絵をかける才能の持ち主でさえ、暗いつまずきと無縁でいられない。そのリアルの重みに圧倒された次第です。

小栗康平監督作、オダギリジョーが藤田嗣治を演じた映画「FOUJITA」を、またしっかりと見返したくなりました。

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鑑賞後、公園内をぶらぶらと国立西洋美術館まで歩き、カフェすいれんで遅いランチタイム。「ル・コルビュジェ ランチプレートセット」をいただきました。

パスタも煮込みハンバーグも美味しかったけれど、どこがコルビュジェか?と言われてもよくわからず…添えられたパンの角度あたりがポイントなのかな…?

2018年8月28日 (火)

カメラを止めるな!

※文中、映画の内容に関してネタバレはしていません※

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面白い、絶対に観た方がいい、でも何がどう面白いかはどうしても言えないんです…

という感想を、どれほど目にしたかわからなかった、2018年の夏。

ポスターに描かれた「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」というコピーを読めば、途中で何らかのどんでん返しが起きることは誰にでも予想がつくと思います。

かなり巷の話題になってからの鑑賞だったので、私も当然、そのような心構えで映画館に赴きました。
が、騙される用意は出来ていたのにも関わらず、やっぱり「こう来たか!こういう事か!」鮮やかなお手並みじゃありませんか~、とうれしくなってしまいました。

本来、ゾンビ映画も含む流血もの、バイオレント描写は大の苦手なのですが、うへぇぇとなりながらも観ただけの甲斐は十分にあった(笑)
パンデミックならぬ「ポンデミック」現象(語源は観ればわかる)がアツアツなのも、深く納得。

正直なところ、出演者達が今すぐAクラスのトップ俳優になれるかと言われればあやしいと思うし、監督さんも「次の一手」は大変だろうなあ、二度とこの手は使えないし…とも感じます。
ただ、この映画、様々な制約の中でもがきながら、1つの目標に向かってモノを作り上げていく過程にある(あった)人の心には、ど真ん中に刺さる主題を持っている。さんざん笑った大団円に、胸が熱くなる晴れ晴れとした感覚がある。
これほどまでに情熱的な「推し」の力が渦巻いたのは、その魅力なのだろうと思いました。

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この日は、朝から三宅坂の国立小劇場にて、長唄の杵屋勝四郎一門会を聴きに行っていました。

長年お稽古を続けているお友達のお友達が出演されるということで、時々お声がかかりお邪魔しています。
私達世代には懐かしい「イカ天」に、「THE家元」というバンドを組んで出演していた勝四郎さんも、もう還暦とは…
ジャニーズ事務所に所属していた息子さんも、杵屋勝四助の名前で出演。大トリで素踊りを披露された松本幸四郎丈も熱演。

終演は夜9時近くという長丁場の途中、中抜けして日比谷ミッドタウンで映画鑑賞をしてきた訳ですが、ゾンビと邦楽、という振り幅の大きな一日、面白い経験が出来ました。

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2018年8月17日 (金)

デザインあ展inTOKYO

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日本科学未来館で開催中の「デザインあ展」。親子でEテレの番組の大ファンなので、企画が発表された時から楽しみにしていました。

よく晴れて爽やかな風が吹いた一日、ゆりかもめでお台場の会場を目指すのも気分爽快!

お盆休みの期間だったこともあって、入場には整理券方式だったため、指定された時間まで常設展示を見ていたら、運良くアシモのデモンストレーションが始まりました!

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小さい頃から、行く先々でペッパー君に遊び相手になってもらっている息子は、お母さん何がそんなにうれしいの?という感じでクールな反応でしたが、軽やかな、小走りに近い二足歩行でアシモがステージに登場しただけで、「おぉ、未来…!!」と感動が胸に迫ってしまいました(笑)

「観察のへや」「体感のへや」「概念のへや」「体験コーナー」と、テーマ別にコーナーが構成されている今回の展覧会。
(細かい内容やコンセプトは、「ほぼ日」のこちらの特集でも詳しく紹介されています)

「人のあらゆる営みに、デザインは欠かせません」。だからこそ子どもの時からのデザイン教育が大切…という意図で作られている番組。
大人も、斬新な映像表現で、当たり前に目にしていたものを「これって、すばらしいデザイン!」と気づかされていますが、今回の展覧会でも様々な切り口で気づきを与えてもらいました。

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こちらは「つめられたもの」というタイトルの展示。ます寿司の食材の少なさをdisっている訳ではない(と思う)

番組内のコーナーさながらに、デッサンを実際にやってみることも出来ました(なぜ横から見ているのに正面のどーも君を描くのか…)

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今、息子が一番気に入っているコーナーが「もん」。
紋、つまり日本に伝わる家紋の描き方をひも解いていくのですが、おなじみの色々な形が、ぶんまわし(コンパス)と定規、つまり円と線だけですべて成り立っているというのが鳥肌もの。

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会場内では、4種類の紋について、わかりやすい説明付で実際に描いてみるコーナーがあり、やってみると単純なようで結構難しく(数学的なセンスが必要と思う)、時間が経つのがあっという間でした。

身のまわりに当たり前のように存在しているモノもコトも、デザイン、つまりは誰かの(何かの)「知恵」と「工夫」がそこに潜んでいるということ。

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そのことに思い至るとき、世界の見え方は確かに違ってくるなあ、ととても興奮した体験でした。

2018年8月 5日 (日)

トーハクの休日―「縄文」と「なりきり日本美術館」

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酷暑、という字面が本当によく似合う夏でした。
上野駅から汗を拭きふき、東京国立博物館を訪れました。息子5歳、トーハクデビューです。

当初の目的は、平成館で開催中の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」を鑑賞することでしたが、もう一つのお目当てが…

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本館で夏休み期間に合わせて開催されている「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」
息子は、本館の入口で見慣れたイラストを目にした瞬間「こっちからいく!」と譲らず…

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アーティストの井上涼さんが、古今東西の美術作品をアニメーションと共に歌で紹介する、NHKEテレの5分番組「びじゅチューン!」。 

親子で大好きなこの番組のコンセプトが、そのまま最新技術を駆使した体験型の展示になっているのですから、もう大人もワクワクが止まりません!

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菱川師宣の「見返り美人」に自分の動きをシンクロナイズドさせる展示「見返らなくてもほぼ美人」。

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「体感!ザパーンドプーン北斎」のコーナーでは、神奈川沖浪裏のあの大波を実物大(?)で体感することが出来ました。波の気持ちになって富士山にラブコールを叫ぶ試みもあり。

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顔はめパネルの未来形?「顔パフォーマー麗子」のコーナーで、岸田劉生の麗子像に同一化した息子…

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そして、これぞ東京国立博物館でこの企画が催されたポイント。会場を出たら、本物の北斎の浮世絵や麗子像が鑑賞できるのです。

北斎の描いた海のダイナミックさ、岸田劉生の描いた麗子の肩掛けの毛糸の質感…間近に鑑賞して圧倒されるものがありましたが、この作品からあのアニメと歌をたった一人で作りだす、井上さんの才能にも改めて舌を巻きました…
(なお、私の一番好きなびじゅチューンは、ある戦国時代の遺物をモチーフにした「噴火する背中」)

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その後、休憩をはさんで「縄文」も閉館時間ギリギリまで、しっかり観て回りました。
今回の展覧会とタイアップして、テレビなどで様々な特集が組まれたので、学校の勉強ではさらっと流してしまった、縄文時代に対する認識が改められました。

古代のローマやエジプトの歴史を学ぶ際に、「一方、日本じゃまだまだ縄文時代…」と、未開の時代のイメージで引き合いに出され、貶めてきた世代としては、ハッとさせられることも多く、反省も。

1万年もの長い長い時間、確かに続いていた人間の営み。土器や土偶に施された手仕事が、どれほど細かく、芸術的であるか。
教科書の写真では決して伝わらなかったことでした。
足るだけを得て自然の理の一部として生きる、狩猟採集生活が、「農耕社会に進化する手前の段階」という認識は、果たして正しいのだろうか…。

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火焔型土器のレプリカはさわり放題、という贅沢さ。でも、実際に煮炊きに使う土器をどれもこの形で作っていた、って、あの突起部はやっぱりおたま置き?など、妄想はあれこれふくらみ…
充実の一日を振り返りつつ、親子で「縄文土器先生」を歌いながらトーハクを後にしたのでした。「ここ、また来たいね!」と言ってくれた息子の言葉が嬉しかったです。

2018年5月12日 (土)

髑髏城の七人 Season極 修羅天魔

去年の夏に「Season鳥」を観て以来、二度目となるステージアラウンド東京での「髑髏城の七人」鑑賞。

18時の開演前に、しっかりおやつで腹ごしらえをしておきましょうか…と、向かったのは銀座「椿サロン」。

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「北海道ほっとけーき」が目玉メニューのお店。二種類あるうち、最初は基本から…とベーシックな「プレミアム」をいただきました(他に、ミートソースとサラダがつく「ボロネーゼ」があります)。

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「無添加でぷるぷる」というお店の謳い文句を見て、「…ぷるぷる?」と不思議に思っていましたが、運ばれてきた実物は確かに「ぷるぷる」以外の何物でもなかった!

粉の焼き菓子というより、もはやプリンに近いようなやわやわの食感(きれいに断面を見せて切るのは至難の業)で、添えられたバターに粒あん、てんさい糖のシロップをあれこれ組み合わせながら、かなりのボリュームをペロッと平らげました。お口直しのチーズの塩気が絶妙なアクセント。

落ち着いた雰囲気の店内でくつろいで、豊かな気持ちで劇場へ移動しました。きれいな青空の下、ゆりかもめに乗るのは最高!

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という訳で、上機嫌で降り立った豊洲の地。
1年以上続いたお祭り騒ぎの日々が、今回のバージョンをもっていよいよクライマックスを迎える訳で、有り難い場に居合わせていただく感謝の念が沸き上がります。

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ロビーには、「花」「鳥」「風」「月」それぞれの出演者のサイン入りポスターがドーンと掲げられていました。

あえて、まったく予備知識を持たずに鑑賞して、ストーリーの展開にいちいち驚かされた「Season鳥」。
今回は、あらすじが頭に入った上で、配役の違いによるキャラクター作りの変化を楽しんだり、顛末がわかっているのにやっぱり同じところで泣かされたり、見せ場が来るぞーとワクワクしたり…
すでに古典の味わい方で楽しんでいることを、改めて気付かされました。

「極」と銘打った今回の舞台も、すでに「髑髏城の七人」というお芝居が定番の演目として愛されてきたからこそ、主人公を別の人物にして換骨奪胎することが可能だった訳で。
それ故に、最後の最後で物語はどっちにどう着地するのか?ハラハラさせられる見どころもあり、今回も本当に面白かったです。

出演者の中では、「ひよっこ」で優しいお巡りさんを演じていた竜星涼さんのスタイルの良さが、日本男子の体型もここまで来たか…と印象に残りました。太夫の女形も熱演でした。

が、帰りのゆりかもめでは、3分に1回
「やっぱり、天海祐希ってスゴイんだね…」
とため息をついていた同行の友人と私。持って生まれた華の圧倒的存在感に、ひれ伏したくなりました。

2018年4月19日 (木)

四月大歌舞伎~通し狂言 絵本合法衢

四月の歌舞伎座は、昼の部夜の部共に、人間国宝が二役で悪人を演じるという趣向。

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宣伝文句は「悪の桜が咲き誇る歌舞伎座」。
私は、大好きな片岡仁左衛門丈が一世一代、つまりはこれが最後と宣言しての「絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)」を鑑賞してきました。

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自分の楽しみには、やりくりやら算段やらが必須の身の上。この日も幼稚園から帰った息子を実家に託して、ギリギリ歌舞伎座に滑り込み。
お弁当を買って行く余裕もなくて、場内で以前から気になっていた「グリル梵」の「ビーフヘレカツサンド」を頂いてみました。

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じゃーん!ドーン!見惚れてしまう切り口のルックス(笑)
死屍累々の脂ぎった悪の絵巻にはピッタリの食べ応えで、我ながら大満足のチョイスでございました。

鶴屋南北原作、極悪非道の主人公、侍と町人の一人二役…と、去年の十月に国立劇場で観た「霊験亀山鉾」と印象がかぶる今回のお芝居。
その際も思ったことですが、ご本人はあれだけ心の温かさに満ちたジェントルマンなのに、仁左衛門サマが「自分のことしか愛していない人間」を演じると、何故にこれほど真に迫り、その上魅力的に映るのだろうか。
本当に不思議です。

この日は、出がけに言う事を聞かない息子に手を焼いたこともあり、冒頭で意に沿わない村の子どもをバッサリ斬ってしまう場面など、思わず「いいぞいいぞ!」と心の中でこっそり拍手喝采(笑)

悪の限りを尽くした果てに、最後はどんでん返しの展開で勧善懲悪、となって物語は幕切れ。
討たれたばかりの主人公、大学之助がやおら起き上がって居ずまいを正す様子を見て、近くに座っていた外国人観光客のカップルはビックリした様子でしたが、その時点で場内はもう、割れんばかりの拍手に包まれていました。

予算の範囲内で出来るだけ近くで拝見したい、と、桟敷上の三階席で鑑賞していた私は、
「まずこんにちはこれぎり」
という切り口上を述べる横顔を見つめる格好になりました。
その表情にも声音にも、全身全霊今日もお役をやりきりました、という思いが溢れているのが伝わってきて、ああ、この場に一緒にいられた幸せよ…と感涙。

こんなに素敵なのに、まだ充分すぎるほど見事なのに、もう自分で幕を下ろしてしまうのか、でもご本人にしかわからない「域」がある以上、これも仕方のないことなのだ…と、万感の拍手を送った夜でした。

千秋楽には、喝采が鳴りやまず、楽屋ですでに着替えていた仁左衛門丈が舞台に戻って異例のカーテンコールをされたと聞きましたが、それだけのことを観客にさせる見事な一世一代の舞台でありました。見届けた証人の一人になれて本当に良かったです。

2018年3月17日 (土)

江戸は燃えているか

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作・演出、三谷幸喜。幕末の江戸無血開城をめぐる、勝海舟と西郷隆盛の会談に秘められた裏話、という設定の群像劇。

…と聞いただけで、面白くない訳がない!お誘いいただいて、大喜びで鑑賞してきました。

期待に違わず大いに笑って笑って。

松岡茉優、高田聖子、飯尾和樹といった脇役一人ひとりの持ち味がそのまま役柄に生きて、当て書きの妙味を堪能しました。(去年の「氷艶」で、地獄大夫として氷上を跳ねていた中村蝶紫さんもキレのいいお婆さんを熱演)
言いそうな人が言いそうな事を言い、やりそうな人がやりそうな事をしでかすだけなのに、それがすごく可笑しい!

そんな中、座長格の貫禄を漂わせていた中村獅童は圧巻でした。
客席はおろか、同じ板の上の仲間さえも力わざで笑わせてやる、驚かせてやる!という気迫に、今は亡き中村勘三郎のスピリットが受け継がれているのを見た気がしました。

その昔、NHKで放送していた「てんぷく笑劇場」とか「コメディーお江戸でござる」といった喜劇の記憶がある世代としては、どこか懐かしさも感じました。

それだけ、安心して笑っていられるお芝居、という心構えで楽しんでいただけに、カラフルな絵巻に墨が一滴落ちたような、幕切れのエピソードはどう捉えたらよかったのか…
私の周囲では、これもギャグかと笑い声をあげて、その後困惑している観客もちらほら。

幕末太陽傳を意識したのかなぁ、光の側には影がある、っていうことかなぁ…などなど、語りあいたいことがあれこれ。
終演後、軽くお腹に入れたいね、と友人と歩いているうちに、お互い足を踏み入れたことがなかったGINZA SIXへ。

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あれこれ検討した結果、「銀座真田」に落ち着いて、楽しかった夜に乾杯。
日本酒ベースの、ブラッドオレンジのお酒を手に、久しぶりの大人な空間にご陽気な私(笑)

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つまみは出汁巻き玉子に、野沢菜の天ぷら。お漬物が揚がっているという不思議、箸が止まらなくなる美味しさでした。締めに選んだくるみだれせいろも絶品。
何から何まで、いい時間を過ごしたねー、と満足して帰路につきました。

先月、葉ごろも着付け教室のオーダーメイドレッスンを受講して以来、初めて着物を着て出かけました。

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グレーの地色にあずき色の麻の葉模様が描かれ、遠目にはくすんだピンク色に見える江戸小紋。開花宣言が出た直後だったので、桜模様の帯に小物も春らしさを意識して。
レッスン前よりはスッキリと、3キロ痩せて見える着付に近づいているかな?今後も精進していいきたいです。