2019年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

* link *


無料ブログはココログ

« 2019年3月 | トップページ | 2019年5月 »

2019年4月

2019年4月21日 (日)

毛皮のマリー

190421miwa1

新国立劇場にて、学生時代からの友人たちと、美輪明宏演出・主演の舞台「毛皮のマリー」を鑑賞してきました。

後援にTBSラジオが入っていることもあり、ラジオCMで「さーあさあお立ち会い!」と美輪サマの口上がくり返し流れてきていたこの公演。
これまでに何度も鑑賞している舞台で、演出も共演者もその都度違い、それでも一貫して変わらないのは、マリーを演じる美輪サマ、そして「醜女のマリー」という重要なサブキャラクターを演じる麿赤児さんの圧倒的な存在感です。
初めにこの芝居に出会ったのは、まだ私が二十代だった頃でした。
それからこんなにも長い月日が流れたのに、このお二人の佇まいの凄み、表現の力強さにまったく衰えや翳りが見られなかったことに心の底から感動しました。

ちなみに私が最も強烈に覚えているバージョンは、クライマックスの場面転換に贅沢な舞台装置を使い、ミッチー・及川光博さんを息子役に迎えた青山劇場での公演です。

今回は、これまで冒頭とエンディングに流れていたシャンソン「毛皮のマリー」はなく、代わりに津軽三味線の茫漠とした響きが舞台を多い、寺山修司の映画を思い出させるアイコンが舞台を埋める演出に、原作者寺山への強い思いを感じました。自分に宛ててこんな凄いお芝居を遺していった人ですものねぇ。

190421miwa2

劇場に足を運んだのは千秋楽。カーテンコール、舞台から客席の隅々まで愛を贈る美輪サマの慈悲深い表情に心打たれてロビーに出たら、さっきまで会場を埋めていた花が完膚なきまでに片付けられていたのに呆然(涙)せ、世知辛い…

190421miwa4

利休忌の茶会から直行した友人と。私は伊勢木綿に下駄でカジュアルに。刺繍半襟で華やかな気分を演出したつもり。

190421miwa3

2019年4月 8日 (月)

ピカピカの

190405new1

前回の改元の際は、何ヶ月も続く自粛ムードの末に、崩御の重苦しい空気の中新元号が発表されました。
心の中で(多分、これが昭和最後の…)と思っていても口には出せなかった、その反動か?
この数ヶ月の「平成最後」というフレーズの氾濫には目を見張るものがありました。

という訳で、息子もめでたく、平成最後の(笑)ピカピカの1年生です。

幼稚園では、卒園証書と併せて皆勤賞の表彰もしていただいた健康優良児なのに、どうした訳か、春休みの終盤に39℃を超える高熱を出し大慌て。
それに先立って、私も風邪で寝込んでいたので、二人して入学式までに復調出来るか、心配でしたが何とか、間に合いました。

間に合ったといえば、開花が早くてあきらめていた桜も、寒の戻りのおかげで見事な花を咲かせていてくれて、嬉しかったです。

少子化を見事に反映して、息子の小学校も一学年の児童数が50人前後という規模。でも、その分学年の枠を超えて子どもたちがすぐに仲良くなれそうで、息子も毎日、意気揚々と重いランドセルを背負って出かけていき、今日も給食美味しかった、と言いながら宿題にコツコツと取り組んでいます。

息子が自分一人で押し開けていく、広い世界への扉に思うことと言えば…

最近読んだ、写真家・植本一子の 「降伏の記録 」の中から、今の自分の心情に重なり過ぎて、目に焼き付くようだった文章を引用させていただきます。

 ガラスとプラスチックのことを考えると、やはり震災の日を思い出す。娘が傷つかないようにガラスを入念に探した。物質的に、ガラスの入った額を置くことは、またいつやってくるかわからない大地震で、その危険を考えると怖くて置けない。それと同時に、これから娘たちが立ち向かうであろう様々なガラスの破片のような出来事や人々のことを思う。それらをわたしが先回りして避けてやることは、できることもあるだろうが、全ては不可能だ。また、危険なように見える破片のなかにも、素敵な出来事は含まれていたりする。彼女たちが傷つくことを思うと、胸が張り裂けそうな気持ちになりながらも、それを阻止する権利はわたしにはないのだなとも思う。
 何より、わたし自身が娘たちにとってのガラスの破片にならないように、気をつけることで精一杯だ。

前向きな性格が度を越して、後ろを振り返らない分忘れ物ばっかりの毎日だけれど、短所は長所の裏返し、と大きく構えてやりたい。突き詰めれば親のしてやれる事なんて、のびのびと安心できる居場所を用意出来ることが関の山…
送り迎えからも開放されて一人の時間が長くなった分、そんなことを深く考えている日々です。

2019年4月 6日 (土)

奇想の系譜展

春休みの終盤が風邪の療養で潰れて、お花見もままならなかったことを取り返すべく、入学式の翌日に上野へ出かけてきました。

190406ueno1

ちょうど上野公園は桜の盛り。午後の遅い時間から出かけたこともあって、昼の部と夜の部のすき間にもぐりこんだか、花見客の混雑もほどほど。
満開の花の下をゆっくりと、上を向いて歩くことが出来ました。

190406ueno2

この日のお目当ては、会期最終日を翌日に控えた「奇想の系譜展」でした。
現在の日本美術史の評価、価値基準を決定的に変えた分水嶺ともいえる、辻惟雄の著書「奇想の系譜」
日本人に忘れ去られていた伊藤若冲や曽我蕭白らに光をあてて、アイドル的人気者にまで押し上げるきっかけを作ったこの本、わが家にも文庫版がありますが、図版は白黒もちろん文庫サイズ…
紹介されている名だたる絵画の実物が拝めるとあれば、この貴重な機会を逃すのはもったいない、と思いました。

「江戸絵画ミラクルワールド」というサブタイトルがついていましたが、「奇想の系譜」で取り上げられている岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳の6名の他に、白隠慧鶴、鈴木基一の作品も取り上げられ、いずれ劣らぬ画力と、「昔の人」という先入観をぶち壊してくる発想のパンクな奇抜さに圧倒されました。
今の時代のポスタービジュアルに通じるようなデザイン性とか、まるでマンガみたいな単純化されて楽しい表現とか。
「山中常盤物語絵巻」の、平面の紙に描かれているのに、ずっしりと重たい貴金属の宝物みたいに見える質感(つまりはそれだけ濃密な筆致で細部まで描き込まれているということ)など、実物を観られたからこそ実感できたことも多々あり、この時間に感謝したい、と心から思いました。

190406ueno3

Eテレ「びじゅチューン」のおかげで、国芳の「宮本武蔵の鯨退治」が見たい!と言っていた息子も、動物や鬼や妖怪が続々出てくる展示内容を楽しんでいました。

« 2019年3月 | トップページ | 2019年5月 »