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2017年3月 1日 (水)

メディアとうちの子

春は出会いと別れの季節、そしてテレビ番組の改編期。

日頃お世話になっているNHKのEテレでも、「おかあさんといっしょ」の歌のおにいさんが3月で卒業、というニュースが世の一部をざわつかせていました。

わが家の場合、息子の誕生に際し一冊だけ購入した育児書「0〜4歳わが子の発達に合わせた「語りかけ」育児 (サリー・ウォード)」の影響で、2歳になるまでは極力テレビ・DVDを見せないよう心がけていました。

ネット書店のユーザーレビューで評価が高かったことと、何より文中の豊富な挿し絵カットがとーってもかわいくて、見ていて飽きないということで選んだ本。

コミュニケーション能力を育てる上で、テレビ画面の光と色の刺激は赤ちゃんには強すぎて、音は何も聞いていない(=テレビから言葉は覚えられない)、というこの本の主張に納得したがゆえの「テレビは息子に隠れて見る」日々でした。

でも、それが実現出来たのは、息子が生後2ケ月から2歳半ばまで、日中はずっと保育園でお世話になっていたからこそ。
転居にともない、朝から晩まで子どもと二人きり、家で引っ越しの後始末もしなければいけない…
そんな生活が始まった途端に、あっという間に朝夕のEテレ、きかんしゃトーマスのDVD、タブレットで見るYouTube、そんな諸々が、どっと息子の生活に押し寄せてきたという(笑)

背に腹は代えられない、その言葉の重みを苦々しく噛み締めた次第でございます。

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去年の4月には、映画版のトーマスを観にシネコンデビューも果たしました。
子ども向け映画の上映時には、照明が完全には暗くならなかったり、座面が高くなるシートが貸し出されることなど、引率する立場になって初めて気づいたサービスが色々あります。

今でも、わが家では一応の線引きとして「テレビのリモコンを操作するのは大人だけ」という暗黙のルールが守られているものの、もっと見たい!vsもうおしまい!のバトルになることもしばしば。

私自身が筋金入りのテレビっ子だったので、息子の気持ちは痛いほどわかるだけに悩ましい。

そして、こういうせめぎあいが、やがてはゲーム、ネット、スマホと延々続いていくのか、と思うとげんなりします…

ちなみに、前述の「語りかけ育児」の本は子どもの月齢ごとに順を追って解説が書かれているのですが、満4歳をもって最終章となります。
出産前から読んでいた育児書から息子は今月で卒業となるわけで、しみじみ感慨深いです。

本の中で、赤ちゃんの頃は「じゃまなだけ」とされていたテレビも、成長につれ「こども番組は楽しめますし、ためになります。空想を刺激したり、現実には見られない自然のすばらしさを経験できます」という記述に変わってきました。
(ただし、日に1時間、大人と一緒に、との条件付き。私は当然、守れていない…)

何が正解か、これでよかったのか、どうしてあげるのが最善なのか。
明確な答えなど何も出せないまま、子どもは容赦なく大きくなってしまうのですが(そして絶対に後戻りは出来ないのですが)。

「こどもは生活の中のできごとすべてに対して、あなたの気持ちを感じ取ります。このことを決して忘れないでください。」

という、本の締めくくりに出て来た言葉を心に留めて…
気力も体力も衰えるばかりの自分が、ゆったりと笑顔で息子に向きあえるための道具として、上手にメディアを使いこなせればと、改めて思うこの頃です。

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そして母は、息子が幼稚園に行っている間にファーストデイ割引で「ラ・ラ・ランド」を観たのであった…

アカデミー賞授賞式はLIVEで観ていたのですが、あぁ下馬評通りだったのか、とテレビの前を離れて、数分後に戻ったら画面の中は大混乱!事態が呑み込めず、目を疑いました。

「俺たちに明日はない」のあの名カップルが、お年寄りを責めちゃ気の毒ですよ、みたいな扱いになってしまったのが一番腹立たしいというか、気の毒…

現実の世界で、憎しみや不安、恐怖が勢いを増している中、スクリーンの中ぐらいはこういう感じでいたいよね、という素直な気持ちと、このご時世にこんな青臭い夢物語に酔っていいのか?という自制心。

あの結果をもたらしたアカデミー会員の皆さんの心情って、この二つの間でゆれ動いたのではないかなぁ、と勝手に推察しました。

そして私は、往年の名作映画の数々が二重写しに見えるような、一粒で二度三度おいしいシーンの連続を大いに楽しみ、エマ・ストーンのクライマックスの熱唱と、畳みかけるように一気にラストシーンに収束していく最後の10分余の展開に、もう涙腺が決壊してしまいました。
「夢を見ていた。」というキャッチコピーの秀逸さが、鑑賞後じわじわと実感できて。私も2時間余り、本当に美しく切ない夢に浸らせてもらって、心が潤った実感が(笑)

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