2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

* link *


無料ブログはココログ

« 2016年9月 | トップページ | 2016年11月 »

2016年10月

2016年10月26日 (水)

三人寄って銀座ランチ

大阪で上方舞教室「ろじゅあん」を主宰されている、お友達の山村若静奈さん。
この度、師匠のリサイタルをお手伝いしに上京されたので、葉ごろも着付け教室のmiyukiさんと三人で銀座ランチを楽しんできました。

歌舞伎座で昼の部の幕見を楽しんで来られたお二人と、EXITMELSAの前で合流。
東京案内人のはずの私とmiyukiさんが、口を揃えて

「ここはホントは『ニューメルサ』でしょ?看板見てもわからない」

と嘆く始末(苦笑)方向音痴ーズの私たちには、激しい街の変化はなかなかの試練です。

161026ginza1

色白の若静奈さんには玉子色のお着物が本当によくお似合い。miyukiさんは和装洋装共に差し色使いの達人です。

選んだお店は、帝国ホテル仕込みのカレーやシチューが有名な「銀座 古川」。
その昔、夫と銀座方面に出かける時はよく立ち寄った懐かしいお店です。

161026ginza2
大好きなほうれん草カレーの味もお皿も、水の代わりに供される美味しいアイスティーも、記憶の中に大事にしていたものそのままでした。
そのままでいてくれることの、なんとありがたいことよ…(感涙)

お互い、出会ってからの歳月は経ちましたが、実はこの3人で一緒のお出かけというのは初めての組み合わせだったと後で気づく。
おしゃべりに花が咲き、時間はあっという間に過ぎてしまいました。
161026ginza3
二次会(?)は、四丁目の交差点を見下ろす「鹿乃子」二階の喫茶室で。
それぞれの場所で人生の転機があり、その分知らない世界のことを色々と覗かせてもらえて、つかの間でしたが密度の濃い逢瀬でした。

すっかり秋めいてきて、三日前には袷の着物で出かけられたのに、なぜかこの日だけ25℃超えの夏日。
ちなみに前日は雨交じり…と、遠来のお客様にはまことにお気の毒な空模様でした。私も急遽予定を変更して、伊勢木綿で出かけてそれでも暑かったです。
161026ginza4
若静奈さんからのお土産、季節感たっぷりのたねやのお干菓子。口に入れちゃうのがもったいない…(結局は入れるんだけど)
相変わらず、子どもの幼稚園行事などで慌ただしい毎日が続いていますが、そんな時こそ心を静めて美味しいお茶でも点てよう、という気分になりました。

再会の時を楽しみに、私も自分の場所で一生懸命やろう、と刺激をいただいた一日でした!

2016年10月23日 (日)

十月大歌舞伎~八代目芝翫襲名

161023kabuki1
過日、おかげさまで47歳の誕生日を迎えることが出来ました。
今年のお祝いは、夫が歌舞伎座の観劇をプレゼントしてくれることになり、八代目中村芝翫の襲名披露、夜の部を二人で観て来ました。

3人のご子息と、4名同時の襲名披露というのは歌舞伎座でも前例のないことだそうで、お祝いのポスター看板もフレームに収まりきりません(笑)

161023kabuki2
大好きな帯に、この日初めて袖を通す小紋でお出かけしました。他にも何枚もお下がりをもらっている大伯母の遺品。
寸法は他と変わらないはずなのに、普段通りに着たつもりがおはしょりが重厚長大に…(そしてやり直す時間の余裕はなかった・涙)

襲名のおめでたい舞台に華を添える、賑やかな「外郎売」に続いて「口上」。

公演の直前に、不徳の致すところ(笑)で世間を少々騒がせた主役に向かい、「奥さんに叱られながら、これからも息子さん達を立派に育てて…」と笑いを取った菊五郎丈がさすがでした。

居並ぶ幹部俳優の中には、いつの間にこんなにお年を召して弱ってしまわれたのか、と胸を突かれる役者さんもいらっしゃいましたし、何よりも芝翫丈の実の兄であり、歌右衛門襲名が約束されていた中村福助丈が、療養中でこの場にいないことはどれほどの無念かと…

初々しい若い世代の口上を聞きながら、自らの天命、人生そのものを人々の目にさらけ出しながら生きる、俳優という生業の厳しさを考えさせられた時間でもありました。

今回、襲名された芝翫丈が、30年前に佐助役で出演したNHK「真田太平記」。水曜の夜に祖母と並んで、橋之助ってかっこいいよね!とドキドキしていた頃が懐かしいです。
時は流れて、熊谷陣屋の悲劇を演じ切る貫禄が備わったことに感慨が。

…とか言いつつ、実は一番のお目当ては、夜の部の締めくくりに坂東玉三郎サマが舞う「藤娘」でした!
暗転の闇から、フワッと明るく照らされた舞台一面に咲き誇る藤の花。その中央に立つ藤の精の美しさに、客席全体から「ああうれしいな、きれいだな」という無邪気なよろこびが、湯気のように立ち上っておりました。素晴らしかった。

さて、夜の部は上記のような演目でしたが、実は昼の部でもどうしても気になる演目があり、この日の数日前にダッシュで幕見席から見物してきました。

161023kabuki3
4階からの眺めはこんな感じ…エッジの効いた感じの襲名祝い幕は、佐藤可士和さんデザインのものだそうです。

…それで、何が昼の部のお目当てだったかというと、幕開けの舞踊『初帆上成駒宝船』を作ったのが、大好きな画家の山口晃さんだというので、これは観ておかねば、と。

襲名記念品の扇子を依頼され、扇面に三兄弟の船出を描いて添えた詞書が元になって新作舞踊が作られたそうです。(舞台の様子はこちらに紹介されています)

画伯の絵が舞台装置になって歌舞伎座を彩るとは、生きていると本当に楽しいことがあるものだ、と感激でした!

話は戻って、夜の部鑑賞の帰路。
藤娘の余韻に酔う私の手元には、夫が買ってくれたこちらのお宝が。

161023kabuki4
はい、件の成駒屋扇子です。襲名記念品コーナーで、手ぬぐいやマシュマロ(!)などと一緒に並んでいました。
制作は京都の宮脇賣扇庵さんでした。

161023kabuki5
橋之助、福之助、歌之助の三兄弟(それぞれ顔の特徴がよく捉えられています)が威勢よく船出する姿。
詞書をよく読むと、三人はもちろん、芝翫丈や三田寛子さんの本名が巧みに織り込まれていて、確かに作調して踊りたくなる素晴らしさ。なんて幸せファミリーなんでしょう!

その幸せをくれぐれも大切に、今後も芸道に精進していただきたいと心から思う次第でありました。
(私もありがたみをかみしめて、この扇子は大事にしなければ)

« 2016年9月 | トップページ | 2016年11月 »