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2012年10月29日 (月)

困ってるひと

食欲の秋、だけでは天高く自分も肥える一方…というわけで(苦笑)読書週間なので本の話を。

ビルマ(ミャンマー)研究のフィールドワークに精を出し、NGO活動に取り組む女子大生だった著者が、突然自己免疫疾患系の難病を発症し、人生の一大転換と向き合わされることに…


その一連の体験を綴られた「困ってるひと」は、昨年の出版以来「ほぼ日」で大きく取り上げられたりして、話題になりました(しばらく前に文庫化されています)。

自分を守ってくれるはずの免疫システムが、暴走して自分自身を攻撃してしまう病気。
ご本人はあっけらかんとユーモアを交えて体験を客観視していますが、その症状や、痛みを伴う検査は、一読しても簡単にはイメージ出来ない壮絶さです。

ただ、自分や、身近な存在の人が思いもよらない形で健康を損なった時、当たり前のように思っていた「普通に生きる」ことの価値を思い知らされる、というのは誰にでも経験があること。
元気な人の世界と、そうでない人の世界の間には、暗くて深い河がある…という感覚を味わった方は、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

その境界線を超えるまでは、想像もしなかったこと。その境界線から戻ってきたら、いつの間にか目を背けて、遠ざけてしまうこと。
私も、自身が病気になったり、身内を看取ったり介護を手伝ったり…という中で、何度も経験したことです。

著者が使う
「(自分は)希少難病というクジを引いた」
という表現は、この世に生きる誰もが、病や看護や介護の当事者になる可能性を持っていることを、否応なく思い起こさせます。

医療や社会保障や福祉の現状に目を向けていくことや、苦境にある人の立場に思いを馳せることは、いつかわが身に現実の問題として降りかかることと無関係ではないんですよね。
人の辛さを、安易に「わかった」と言いたくはないけれど、せめて想像力を働かせられる人間でありたい、と思います。

最近、新聞等でも取り上げられているのですが、著者の大野さんが発起人の一人となって「わたしのフクシ。」というサイトが運営されています。
これは、twitterによって繋がった人たちの声で生まれた「見えない障害バッジ」の活動を広めるために立ち上げられたもの。

バッジについては、HPで紹介している文章を引用すると

「難病、内部疾患、発達障害など、社会で認知されず、福祉政策でも「制度の谷間」に落ち込み、サポートが受けにくい「目に見えない」障がい、困難、痛みをもつ人が数多くいます。
(中略)
『バッジをつけて、見えない障害を知ってもらおうよ。』」

抱えている困難を可視化できるツールとして、バッジを作ってつけてみよう、当事者でなく応援したい人も、バッジをつけることで啓発のお手伝いをしよう…と、平たく言えばそんな活動です。

実は今年の春先から、古い付き合いの友人に誘われて、私もボランティアの一人として活動のお手伝いをしています。

心身にまつわる困難に対しての考え方は人それぞれ違って当然と思います。
が、もし、一見してそれとわからない、それゆえに必要な助けや支えが受けにくいハンディキャップがある、という現実に何かを感じてくださったら、一度HPを覗いてもらえれば…と思います。

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