2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

* link *


無料ブログはココログ

« 今週のお弁当 | トップページ | スパカツバーガー »

2012年9月16日 (日)

夢売るふたり

Sub1_large

松たか子と阿部サダヲが夫婦で結婚詐欺をする話らしい、という予備知識だけで観に行って、期待通り面白かったです。

二人で築き上げた小料理屋を繁盛させている、働き者で幸せそうな夫婦。
その運命が、線路のポイントが切り替わるように、どんどん「普通ではない人生」へと追い込まれていく展開に、時に感情移入し、時にドン引きしながら(笑)固唾を飲んで見守ってしまいました。

口約束と紙の契約だけで繋がっている他人同士なのに、時にどうしようもなく一つの運命共同体として結びついてしまう。
そんな「夫婦」という関係性の独特さを、監督は描きたかったのでしょうか。
私はそれ以上に、「一見惨めな人が、心の中には気高さを持っている」という、鮮やかな逆転の場面が強く心に残っています。

人を騙す、という行為は相手を見下していなければ出来ないことだし、あの人より私はまだマシ、と思うことが、どん底の自分を支えるのも人間にはよくあること。
でも、見下して憐れんでいたはずの相手が、本当は自分よりずっと強かったとしたら?
そのことに気づかされる時、人はこんなに情けない姿をしているんだな…と、容赦なく見せつけられてゾクゾクしました。

ささやかだけどキラキラした「夢」の数々。その対極にある「現実」の苦さ。
あぁ、これやられたら、言われたら、見てしまったら、キツいなぁ…と、スクリーンの中の他人事ながら、ヒリヒリと自分の心に痛みを感じること度々。
とは言え、すったもんだの末のラストに私は光を感じましたし、一生懸命な登場人物の誰もに肩入れしたくなってしまいました。

歌舞伎の「隈取り」って、人間のこういう表情を表現しようと考えられたのかもしれない…鑑賞中、何度もそう思わされた松たか子の迫力がとにかく凄かった。

人の気持ちほど不思議で怖くて、そして面白いものはない、と、この監督の作品にはいつも唸らされてしまいます。

« 今週のお弁当 | トップページ | スパカツバーガー »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 今週のお弁当 | トップページ | スパカツバーガー »