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2012年2月28日 (火)

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

110227monoari

目を疑うような長いタイトルが全然頭に入らず、シネコンのチケット売り場で

「えーっと、“ありえないほどものすごいナントカ…”ください…(;´д`)」

とオロオロしてしまった映画(係のお姉さんは、無表情で冷静に対応してくれました。こういうお客、多いのかな…)。
S・ダルドリー監督の作品(「リトル・ダンサー」や「めぐりあう時間たち」)のファンなので、題名は覚えられずとも(!)公開を楽しみにしていました。

9.11の同時多発テロの日、「あのビル」に居合わせた父親を亡くした男の子。

惨事から1年を経て、だんだん薄れていく死者との絆をつなぎとめようと、父が遺したはずのあるメッセージを彼が必死に探していく…というストーリーです。

映画の冒頭で、主人公の少年が、発達障害(アスペルガー)的な気質の持ち主であることが明かされます。
知能も記憶力も並外れているけれど、苦手なものや、受け入れられないことがとっても多くて、そういう自分の「普通でないこと」も十分に自覚している。

喜怒哀楽の感情を、安易に他者と共有することが出来ない彼の「生きづらさ」は、裏を返せば、両親や家族にとっての「育てにくさ」でもある訳で…

それを彼の両親(トム・ハンクスとサンドラ・ブロック)が、いかに大きな愛情で克服していたか。映画の全編を通して伝わってくるだけに、家族の絆が理不尽に引き裂かれたことの悲劇が胸に痛くて。
少年が隠し続け、それゆえに苦しみ続けた「ある秘密」。様々な人との出会いを経て、思いもよらぬところでそれが明かされる場面の迫力、すごかったです。

当たり前と思っていた穏やかな生活は、本当はいつ失うかもしれない、脆いもの…と思い知らされたこの1年。ラスト、一回り成長を遂げた少年の思いが形になる場面では涙腺崩壊しました。
時間は決して巻き戻せない、起きてしまったことは取り返しがつかない…
わかっていながらも願わずにいられないことってある。その願いを抱えながら前に進まなきゃいけないことって、あるんですよね。

許容範囲がとても狭い主人公が、ただでさえ受け入れがたい辛い運命を受け入れて、乗り越えていく、その真剣さに胸打たれた映画でした。

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(原題:Extremely Loud and Incredibly Close)」というタイトルは、後から考えるといろいろな意味が当てはまりそうです。

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コメント

映画館でこの映画の予告編を観たとき、鳥肌がたちました。
短い時間でしたが音楽も良かったですね。
今度、窓口でタイトルを言うときはゆっくり発音することにします(^^)

>琴さん

本国でも日本でも、評価が分かれているみたいなんですよね。アカデミー賞のノミネートも少なかったし…
でも、助演男優賞にノミネートされたマックス・フォン・シドーが出ている場面は、さすがにどれも素晴らしかったです。
主人公の男の子の特性ゆえ、最初は感情移入が出来なくてとまどったんですが、映画の終わりにはこの子がたまらなくかわいく思えてきました。
タイトルは「ものあり」と略すパターンもあり、とのことですが、それもちょっと、どうかと…(笑)

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