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2019年9月 3日 (火)

ロケットマン

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息子の夏休みが終わって、昼間の自由時間が戻ってきた!と、勇んでエルトン・ジョンの半生を描いた映画を鑑賞してきました。

描く時代も撮った人もかぶっているスターの伝記映画というので「ボヘミアン・ラプソディ」を思い出してしまいますが、「今を生きる人が描きたいように作った物語(つまりドキュメンタリーではない)」という点は二作に共通するものの、こちらは完全にミュージカルというかロック・オペラの趣き。


濃密な人生の光も影も、圧倒的にゴージャスに彩られた音楽とダンスで煌びやかに演出され、正直、曲に馴染みはあるけどご本人に特別な関心はなかった私も心から楽しみ、「あぁ、この歌がここで来るか…!」とハンカチを握りしめてしまった事数回。


 


やっぱりこの曲はマスターピース!
作詞家としてエルトンと長年コンビを組み、この映画でも重要な位置を占める人物、バーニー・トーピンを演じているのは、あの「リトル・ダンサー 」で主演していた男の子、ジェイミー・ベルです(感涙)。


ファーストシーン、道化のようなイタい人物として画面に現れて、その直後に表情が大写しになると、本当はどれほどの心の傷を誤魔化してきたのだろう、と同情せずにはいられなくなる。
ハート形のサングラス越しにのぞく目の、ギョッとさせられるほどの哀しさ…主演のタロン・エジャトン、歌声も含め素晴らしかったです。(キングスマンでは、エルトン・ジョンとあんなにやりたい放題暴れてたのに)

華やかでありながら、終始、幼少期からのエルトンの痛みと精神的な飢えにフォーカスした内省的な映画でもあって、ライブシーンがド派手でも応援上映とか不向きそう…
才能も名声も富も、「自分と折り合いをつけて生きる」ことに比べたら、ちっとも人を幸せにはしないのね、と深く感じ入った次第。(スターの伝記映画はほぼこのパターンとも言う。それだけ大事な人生の真実なのでしょう)


そういえば、先日観た「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」(エースをねらえ!世代にお馴染み、女子テニスのキング夫人の映画)でも「ロケットマン」が流れる場面があって、切なくて美しくてグッとくるシーンでした。



才能ゆえに、特別な人生を歩まされる本人は大変だけれど、おかげで生まれた歌の数々に救われてきた凡人としては、地獄から生還してくれてありがとう、という思い。


なお、近年の実録もの映画のご多分に漏れず、本作もエンディングではエルトン始め実際の登場人物の写真が出て来るのですが、私、最後の1枚が出て来た時にあまりの驚きで座ったままのけぞりました!これからご覧になる方はぜひ、最後まで気を抜かず(笑)

2019年8月25日 (日)

大相撲KITTE場所

令和元年の大相撲夏巡業、最後の開催地は丸ノ内のKITTE。夏休み残りわずかの息子を連れて見物してきました。
東京駅の改札を抜けて会場に近づくと、ほんのり鬢付け油の香りが漂ってきて、それだけでテンション爆上げの母(笑)

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ロビーの中央に土俵が設けられ、5階までの吹き抜けになっている各フロアの通路から巡業の様子を見ることが出来ます。
1階、2階エリアは、前日まで行われていたイベントで抽選に当たった人以外は入場出来なかったのですが、遠目にも初切のコミカルなお相撲さんの動きや、十両土俵入りを待つ人気力士の姿はしっかり楽しめました。

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十両の取組の間にレストランフロアの蕎麦屋でお昼を済ませ、遠藤関と炎鵬関のトークショーを見物。

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この時間になると観衆も二重三重の人垣となり、さすがに遠すぎて話の内容はほとんど聞こえず…
何を食べたら大きくなれますか、という質問に「やっぱりお茶づけかな」と答えていたような、いないような

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息子もさすがに飽きてきたというので、土俵の取組を見るのはあきらめ、お相撲さんとの接近遭遇に目標をシフト。
1Fに降りたら、早速取組を終えたお相撲さんが帰るところに遭遇して、ストーカーのごとく後を追ってしまいました。(この写真を撮影した直後、翔猿関には振り返って手をふっていただきました!)

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1Fの通路になっているエリアは、歩行者が立ち止まることを厳しく制限されていたのですが、カフェの入店待ちの行列についたら、何と力士が出入りするスペースのすぐ前だったという幸運。

巡業が無事に最終日を迎える安堵感もあるのか、リラックスした空気が土俵の外を取巻いていて、遠巻きに見守るこちらもついつい笑顔になりました。

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赤ちゃんを抱いて記念撮影に応じる御嶽海、談笑する玉鷲、阿炎、竜電。巡業ならではの場面をしっかり目に焼き付けました。
「お相撲さんは大きかったねえー!」と息子もよい思い出が出来た様子。

今度はガラリと空気が変わって、九月場所は真剣勝負。今から楽しみです!

2019年8月24日 (土)

八月納涼歌舞伎 新版雪之丞変化

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夫が息子と出かけてくれることになったのを幸い、久しぶりに歌舞伎座の一幕見席で、納涼歌舞伎を鑑賞することが出来ました。

三部制の今月、どの部も幕見が大人気とのうわさで、発売の一時間前には列についたのですが、私の後3人目の方で係の方から「お立見です」との宣告が…

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ギリギリセーフで無事に整理券とチケットを入手し、地下の木挽町広場でコーヒーフロート。黒糖アイスが並んだの後の体に染み渡りました。

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幕間のおやつは、歌舞伎座の「ほうおう」特製のフルーツサンド。夕食代りにも十分は食べ応えでした。

玉三郎、中車、そして今月は朝から三部共出ずっぱりの七之助、メインの役者はこの三名のみで上演された「新版 雪之丞変化」。

幕開けの劇中劇で、いきなり今月の一部で上演している「伽羅先代萩」の場面が演じられることに始まり、「先輩役者」役の七之助が「駆け出し役者」役の玉三郎を指導しながら、あれやこれや女形の名場面をなぞってみせるくだりでは、客席もニヤニヤ、クスクス。
花道から楽屋への実況生中継もある、斬新な映像とのコラボレーションは、4階の幕見席からはスクリーンが見切れてしまって満喫することは出来なかったのですが、現実の歌舞伎座と舞台の世界が交錯する、かなり斬新な試み。

長年の玉三郎ファンとしては、シャンソンを歌おうが何をしようが、どうぞお好きになさってくださいという思いしかないので、今回の様々な趣向も本当に楽しませてもらいました。

そして何より、親の仇討という本懐を遂げたその先に、自分はどう生きていけばよいのか、と迷った末の雪之丞が、女形役者としての道を究めてお客様に楽しんでいただこう、一筋の道を花の散るまで…と決意を吐露する場面では、お役を超越した心情の吐露を感じてじんとしました。

華やかな、ひたすら華やかな「元禄花見踊」で締めくくられた舞台、真夏の夜の夢と呼ぶにふさわしいひとときを過ごさせてもらいました。

2019年7月27日 (土)

氷艶ー月光かりの如くー

一昨年、歌舞伎とアイスショーのコラボレーションを見事なエンターテインメントに仕上げてみせた「氷艶2007 破沙羅」。(鑑賞時のブログはこちら)。

事前の予想を遥かに上回る濃密な内容は、時を経た今も忘れられず…
第二弾の制作が発表された時から、開催を心待ちにしていました。

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会場が横浜アリーナだったため、みなとみらいや横浜駅周辺の商業施設ではキャストの等身大パネルが飾られたりして、開演日が近づくにつれ気分が盛り上がっていました。

今度は、宮本亜門演出のミュージカル?題材は源氏物語?どうなることやらまったく想像がつかず。
座長格となる髙橋大輔さんの「自分は光源氏をやるには色々濃すぎると思う」という記者会見での発言に、確かにそうだ…と深くうなづき(笑)
前回も、客席に座る前は何が何やらよくわかっていなかったのだから、そして終演時には「これを観ない選択肢はあり得なかった!」という気持ちになっていたのだから…と、期待だけ心に詰め込んで、横浜アリーナに向かいました。

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前回の氷艶は、歌舞伎役者の皆さんが本当にスケートを頑張ってる、という点にとにかく胸打たれたのですが、今回は何と言ってもスケーターが、本業以外のところでがんばっている点にビックリ。
台詞を言う、演技をする、そして歌う!
特に出ずっぱりだった光源氏の大ちゃん、私の眼は贔屓のひき倒しで曇りまくっているので正常な判断ではないことを自覚しつつも、思いのほかちゃんと出来てた…と、感動するより安堵が先に立つファン心理(笑)

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平安貴族の雅な世界を描いているはずなのに、何度も何度も剣をふり回す立ち回りが見せ場になっている時点でもう、トンでも源氏物語、というのは明らかで、細かいツッコミはなしね、という感じ。
それでも、あのステファン・ランビエール様が烏帽子に装束で現れただけで「リアル"あさきゆめみし"」!とうっとりだったし、スケートリンクでしか表現できないプロジェクションマッピングの妙(特に歌合せの場面の、筆文字とスケートの織りなす表現の美しさは忘れられない)など、「氷艶」ならではの世界を堪能しました。

ミュージカルは基本的に、「ストーリー」を描かなければいけない以上、起承転結が必要で、そもそもあらすじなど無視で、見せ場と見せ場が排気でくっついてしまう歌舞伎とは大きく違う。
どちらがアイスショーの性質にあっているかといえば、個人的には後者かな、と思ったのも事実です。

主役を張る大ちゃんの持ち味は、圧倒的に「陽」よりは「陰」のテイストだから、クライマックスは彼の「慟哭の舞」であって当然だし、流石のスケーティングで目頭が熱くなりました。
ただ、そこへ持っていくがために、終演後「…そう言えば、誰1人幸せにならないお話だったよね…」と気づく羽目に(笑)

観客席の私は十二分に幸せでしたよ!後日、浅田真央ちゃんも同じ日に観劇していたことがわかって興奮を新たにしました!
(9月1日、正午からBS日テレで放映されます)

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