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2017年10月29日 (日)

雨の銀ぶら

普段は遠方でなかなかお会い出来ないmayさんが上京されることになり、ぜひデートしましょう!と、当日の着物のコーディネートを楽しみに考えていました。

ところが、約束の週末に無情の台風襲来…
予報を見ると、前の週に比べたら直撃ではなさそうだったので、雨に強そうな弓浜絣を着て出かけることにしました。
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合わせた名古屋帯は、着付けを習い始めた頃に夫がプレゼントしてくれた(一見、そうは見えないけれど)大島紬です。

宿泊先の赤坂で待ち合わせた時には、ざあざわ降りの雨になっていました。
超・方向音痴で、電車もしょっちゅう乗り間違える私が案内役という申し訳なさに緊張しながら、少しでも地上を歩かずに済むよう、東京メトロを乗り倒し、目指したのは銀座。

お天気さえよければ、銀座の栁を愛でながらのんびり散歩を楽しみたいところでしたが、そうもいかず…
着物のお店を見て回って、あれこれ美しい商品を見せていただき、目の保養をした後は、とりあえず一番近くにあったコージーコーナーの喫茶スペースで休憩しました。(一応、銀座の名店には違いないし)

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悩んだ末に選んだシャインマスカットのパフェには、ハロウィンのマスコットが小さく飾ってありました。

甘い果汁でエネルギーを補充し、近況報告に花を咲かせた後、そろそろ次の目的地へ…と外を見たら、なんと、行き交う人が傘をたたんで歩いているではありませんか。

一時的に雨が上がったことがわかって、それなら!と、少しだけ歩行者天国の雰囲気も味わうことが出来ました。

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人の姿も、いつもに比べてぐっと少ない四丁目交差点。和光の時計が5時を告げるやいなや、警官の笛の音が鳴り響き、あっという間に車が走り始めました。

その後、再びパラつき始めた雨の中、伺ったのは「銀座もとじ」。
最初、間違えて小さな大島紬専門店の方へ行ってしまったのですが、おかげで実際に機織りをされている様子を見学することが出来ました。
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店内の鏡に映る、雨コート姿の私たち(笑)撮影どんどんしてください、SNSでのシェアも大歓迎です、とスタッフの方から快く許可をいただきました。

mayさんとはその昔、松阪木綿の機織り体験をご一緒したこともあるのですが、さすがに糸の細さが違う!と職人技に驚嘆…

その後も江戸小紋の名品をじっくり鑑賞したり、さんざん目の保養をさせていただいて、心は大満足、手は空っぽでお店を後にしました(ごめんなさい)。

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夕食は、乃木坂の「ウエスト青山ガーデン」へご案内。昼間は大行列覚悟のお店も、すでに暗くなったこの時間の店内はとても静かでした。
大好きなサンドイッチとホットケーキをシェア、喜んでいただけてうれしかったです。ロイヤルミルクティーも安定の美味しさでした。

閉店時間の8時まで時間を忘れておしゃべりしてしまい、最後は慌てて食べ終わる羽目になりましたが、着物で訪れる大好きな場所、テンション上がりました。
mayさん、ありがとうございました。

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着物で出かけるようになって十数年、実はまともな雨対策グッズを持っておりませんでした。
この度購入した初めての雨コート。いかにも「昭和」という感じの赤です(笑)リサイクルショップの「たんす屋」で千円でした。
足元は、履き古した下駄にしようかとも思いましたが、思いきってブーツを履いてしまいました。裾を短く着て、さすがの歩きやすさでした!
…が、いずれ撥水加工の足袋と、雨に強いカフェ草履は手に入れないとなぁ…

2017年10月28日 (土)

ハッピー・ハロウィン

171031halloween5いまやすっかり、秋の一大イベントとして日本に根づいたハロウィン。

私自身は、どちらかというと

「…ふぅ~ん…」

と、生温い距離感をもって巷の大騒ぎを観察しておりました。

(街並みの装いも、クリスマスとお正月の前にハロウィンが挿入されてから、より一層年末モードへのなだれ込み感が前倒しされた気がします…あ~、嫌だいやだ)

しかし、息子が大きくなるにつれ、だんだん自分の生活にもジャックオランタンが容赦なく侵入してきました(笑)

横浜駅西口の商店街を中心にハロウィンイベントが開催された週末。
お菓子がもらえる、と聞いたら黙ってはいない息子を連れて、スタンプラリーに参加することに。

仮装に気合いは全然入っていませんでしたが、ハッと思い出したのが、息子が米子で生まれた際、羽田から飛行機で逢いに来た私の両親が、機内販売で買ってきた110㎝用(!)の「機長さん変身セット」の存在でした。

新生児のお土産になんてものを…と、のぼせぶりに呆れながらも、大事に取ってあったものが、四年半の歳月を経て無事に陽の目をみて、やれやれ一安心。


イベント会場の周辺は、親子で凝りに凝った仮装で歩いている人たちもたくさん。息子は、最近映画を観てハマっているミニオンズに遭遇して、大興奮でした。

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商店街の色々なお店がスタンプラリーに協力していて、「トリックオアトリート!」の合言葉を言えばお菓子をもらえるという仕組みです。
ドラッグストア、眼鏡店、八百屋さん…皆さま本来の業務以外の対応、本当にお疲れ様でした。

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最初のうちは「一人で言うの、ちょっとはずかしいなぁ~…」と尻込みしていた息子でしたが、場数を踏むうちすっかり慣れてきて、大きな声で合言葉を言い、しまいにはもらったお菓子を一瞥して「またパイン飴かぁ…」などと失礼発言をかますほど(大汗)。

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21世紀のの子どもは恵まれてるなぁ、とつくづく思った次第です。
(そして、帰り道にすれ違ったゾンビの一団に親子で真剣にビックリしてしまった…ハロウィンこわい)

2017年10月24日 (火)

芸術祭 十月大歌舞伎

玉三郎様目当てに、歌舞伎座へ足を運んできました。
桟敷席の二階で、ちょっと優雅な気分で鑑賞。お弁当もゆったり広げられるし、と気合を入れて、劇場前の「辨松」へ寄ったら、なんと私の目の前ですべてのお弁当が売り切れるという不測の事態…(でも、仕方なく木挽町広場で買ったちらし寿司も美味しかったです)。

171024kabukiza1油断したら、裄の短いお下がり着物の袖口からずぼっと私の長い腕がのぞいてしまいました…

夜の部の演目は

「沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)」
「漢人韓文手管始(かんじんかんもんてくだのはじまり)~唐人話」
「秋の色種(あきのいろくさ)」

坪内逍遥作、豊臣家滅亡を題材にした「沓手鳥~」。玉三郎様は失意のうちに正気を失っていく淀君の役。秀頼を凛々しく演じるのは七之助丈。
ついつい、昨年ハマっていた大河ドラマ「真田丸」のキャストが脳裏に甦る(笑)
大向こうがほとんどかからない台詞劇の中で、若手の役者さんたちの真情のこもった熱演ぶりが印象的でした。

「唐人話」は長崎の遊郭が舞台で、朝鮮使節団をめぐる事件が題材となっており、異国情緒たっぷりの華やかさが楽しい演目。

そして、前評判を耳にして一番期待していた舞踊「秋の色種」。
まず、幕が開いた瞬間に、浅葱色の背景一面に秋の草花が繊細に咲き乱れる、舞台美術の見事さにため息が出て、別世界に連れて行かれました。

梅枝、児太郎と若手の女形と並び立ち、がらりと印象を変える衣装替えもあって、美しさも存在感も圧倒的な玉三郎様…
正直、最初の演目では台詞の声量に、若干の疲れを感じてしまったのですが、舞踊での輝きはやっぱり絶対的!
「65歳以上の肺炎予防」のキャンペーンに出ている人とは信じられませんでした(笑)

音楽が美しすぎて振付は難しいと言われたそうですが、若手の二人が、途中でかなりの時間、琴の演奏を聴かせてくれたのも素敵な趣向で、拍手喝さいが沸き起こっていました。

音に関していえば、「「沓手鳥~」では、ディズニーランドのカリブの海賊のように終始、大砲の音がズドーンズドーンと鳴り響く中のお芝居だったし、「唐人話」では銅鑼や鐘の音が賑やかで、今月はいつもの歌舞伎座ではなかなか聞けない効果音をたくさん耳にして面白かったです。

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幼稚園から帰った息子を迎えて子守りを実家の親に託して、と慌ただしかったですが、一昨日の無念を晴らすべく着物で出かけました。
レース襟のTシャツ半襦袢「ふぁんじゅ」と半幅帯で着付け時間はぐっと短縮。
大叔母が遺した薄紫の紬と、蝶の模様が浮き出た華やかな羽織。今どき流行りの羽織に比べると丈が短く、いかにも昭和な雰囲気ですが、着ていて気持ちが華やぎました。大切に着ていきたいです。

2017年10月22日 (日)

通し狂言 霊験亀山鉾

着物友達をお誘いして、国立劇場の「霊験亀山鉾-亀山の仇討-」レクチャー付公演を鑑賞してきました。

チケットを予約した時点では、この日が衆院選の投票日になるとは思いもせず…

ましてや、台風21号が迫りくるとは予想も出来ず…

想定外の連続でしたが、来ちゃったものはしかたない。前日、大混雑の期日前投票に傘をさして並び、当日は涙をのんで着物で出かけるのを断念、そぼ降る雨の中を劇場へ。

江戸文化研究者の森山暁子さんによる事前解説レクチャーで、鶴屋南北がこの作品を書いた時代背景や、モデルとなった史実のあらまし、仇討の基礎知識など、興味深い予習をしてからの鑑賞となりました。
プランに含まれていたお弁当は築地青木さん。充実の内容で美味しかったです。171022kokuritu
この芝居の題材となっている、実際の「亀山の仇討」というのは、父と兄の仇を討つのになんと29年もかかったというから驚きです。
そして、忠臣蔵のイメージから、仇討といえば「討つ側」が主役、という印象が強いですが、この「霊験亀山鉾」は「討たれる側」、つまり恨みをかうほどの悪いやつが物語の主軸なのです。

「色気も備えた極悪非道」を片岡仁左衛門が演じるとなれば、それだけでファンとしてはもう、たまりません。
次々に現れる討手を、卑怯な手段で容赦なく返り討ちにしていく悪の華の凄み。
天下一品の色悪、仁左衛門さまのカッコ良さを、通し狂言でじっくり、たっぷり堪能しました。

舞台上も、雨の場面で本水が使われたり、、燃える火の中から主人公が飛び出てきたり、陰惨な殺しが続くのに、全般の印象はとにかく「面白かった!」
贅沢なエンターテイメントで、本当に楽しかったです。

今回は一人で二役を演じ、途中鮮やかな早変わりで客席を沸かせた仁左衛門さま。
ただ、「瓜二つの二人の男」という設定が、予想よりあっさりした扱いだったなぁと思ったら、実は今世紀に入ってからの再演時に考案されたものなのだとか。

伝統芸能といっても型を受け継ぐだけではなく、役者を活かし、面白く見せるための工夫が時代ごとに繰り返されているのだなぁと実感しました。
この演目自体、長年途絶えていたものが復活上演されたもの。本来、イリュージョンもスペクタクルも古来から舞台上に展開していた歌舞伎ですから、現代を生きる役者の魅力に合わせて、いろいろな演目をもっと掘り起こしてほしいものです。

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幕切れではついに仇討が果たされて(とどめをさすのはなんと、女性と子どもです)、死屍累々の物語が終ります。
(自分が演じるのは)もう、今回が最後かな…?というコメントもされていた仁左衛門さまの健康を切に願いつつ、惜しみない拍手を送ったのでした。

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